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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.77 アメリカ合衆国:ダウンタウンコーヒー ホノルル(Downtown Coffee Honolulu)
アメリカ唯一のコーヒー豆の産地であるハワイから、ハワイ産豆のみを使ったコーヒーを提供するカフェをご紹介。なぜ、地産地消にこだわるのか? オフィス街にお店を構えるオーナーの心意気を伺いました。
ハワイ産コーヒー豆を使って地元経済に貢献。
Vol.77 アメリカ合衆国:ダウンタウンコーヒー ホノルル(Downtown Coffee Honolulu)
www.dtcoffee.com
政治や金融の中心地であり、高層ビルが立ち並ぶダウンタウンはいわゆる南国のイメージとは程遠い。が、昼時にはランチを楽しむアロハシャツ姿のビジネスマンをあちらこちらに見かけ、ハワイらしいリラックスした光景に癒される。
そんな立地でビジネスを展開しているのが、「ダウンタウンコーヒーホノルル」。使用するコーヒー豆はハワイ産のみというこだわりを持つ、ロコ(地元民)に人気のお店だ。
日系三世のオーナー、フレッド・ホカダさんは15年前、コーヒー好きな名古屋出身の奥様から影響を受け、大手コーヒーチェーン店で下積みをスタートさせた。
「ダウンタウン店のマネージャーを務めていた8年前、このカフェの前オーナーから買いとる形でビジネスを始めました。ホノルル出身の私がロコを相手に商売をするのであれば、ハワイ産コーヒー豆を使って地元経済に貢献するのは当然のことですよ」。
ハワイ産コーヒー豆とひと言でいっても、産地や風味は多種にわたる。フレッドさんおすすめの"本日のコーヒー"を例にとると、ダークローストは、フルーティーな味わいのオアフ島産ワイアルアコーヒーと、ほどよい酸味のマウイ島産マウイモカコーヒーをブレンド。そしてミディアムローストは、マイルドで芳醇な香りのハワイ島産カウコーヒーなど、週替わりで豆の組み合わせや配合率を変え、常に"ベスト"なブレンドを提供することで常連客の心をつかんでいる。
ここ、ダウンタウンから唯一、陸続きで手に入れられるオアフ島産のワイアルアコーヒーは、収穫して間もない生豆を毎週土曜の午前中に店頭でロースト。そのスピード感が新鮮な味わいをもたらしている。
ハワイ産コーヒー豆のみに限定するのは、「経営者としてチャレンジングなことだ」とフレッドさん。なぜならハワイ州で最も生産量の多いハワイ島コナコーヒーでさえ、世界のコーヒー豆生産量の1%以下で、ハワイ島の約7分の1の規模でしか栽培していないマウイ島産においては、上半期の時点で、その年に使用する豆をまとめ買いしておかないと在庫切れになってしまう。生産量の少なさに比例して、当然、価格も高騰だ。そのチャレンジの先にどんな夢があるのか聞いてみた。
「事業拡大といった大きな夢は抱いていません。今後もハワイ産コーヒー豆だけを使うことに挑戦しながら、カフェでは、ただ、ただ心地よい空間を提供し、地元の人にうちのコーヒー一杯を囲んで会話を楽しんでもらいたい。それがロコである私の役割ですし、小規模ビジネスだからこそ、それが実現できるのだと思います」
ダウンタウンコーヒーホノルル(Downtown Coffee Honolulu)
www.dtcoffee.com
900 Fort St. Mall #100 Honolulu, HAWAII 96813
TEL.808-599-5353
営業時間 6:00〜16:30(月〜金)、7:30〜12:00(土)
日曜定休