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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.78 アメリカ合衆国:ハワイアイナコーヒーショップ(Hawaii Aina Coffee Shop)
アメリカ唯一のコーヒー豆の産地であるハワイから、ハワイ産豆のみを使ったコーヒーを提供するカフェをご紹介。なぜ、地産地消にこだわるのか? 観光客でにぎわうワイキキに、今年オープンしたばかりのカフェオーナーにお聞きしました。
ハワイ産コーヒー&土産が手に入るアンテナショップ的カフェ。
Vol.78 アメリカ合衆国:ハワイアイナコーヒーショップ(Hawaii Aina Coffee Shop) www.hawaiiainacoffee.com ワイキキで人気のコンドミニアム1階に、今年1月オープンしたばかり。カフェを訪れるのは世界各国の観光客で、いわば一見さんがほとんどだが、世界を旅して回る彼らはとにかく口が肥えている。自らのお国コーヒー自慢や、旅先で口にした至福の一杯について語ることも、しばしば。
しかもワイキキには大手コーヒーチェーン店をはじめ、ライバル店が多い。まるで審査を受けているかのような厳しい環境に身を置き、日々コーヒーの味に磨きをかけているのが、オーナーのリア・ミラーさん。カフェ経営には、まず「情熱を持つことが大事」と話す。
「私はフィリピンから移民としてハワイにやってきて、初めて自分の夢を持ちました。それは、大好きなハワイのコーヒー豆を使ったカフェを開くこと。今、ようやく夢が実現したんです」。ハワイのコーヒーは口当たりがスムースで酸味がほど良く、他に類を見ない"ユニーク"な味わいが魅力だという。
彼女が重要視しているのは、地産地消ならではの"フレッシュさ"を提供すること、そのために、ハワイ島のビッグアイランドコーヒーロースターズから取り寄せている焙煎豆は、できるだけ少なめに注文をし、毎週、新鮮なものを手に入れている。そして、ラテやカプチーノに使用するミルクもハワイ産というこだわりよう。ハワイ産はコーヒー豆にしろミルクにしろ、生産量が少ないため価格は高いが、アメリカ本土から一週間かけて輸送されるものよりも、当然フレッシュで舌触りなめらかだ。
豆そのものの魅力もさることながら、彼女がハワイ産コーヒー豆のみを使用するのには理由がある。店名に"Aina=島"との言葉を取り入れた背景でもあるのだが、「ハワイでビジネスを営む者として、このカフェを拠点に、この島をプロデュースしたい」との思い。その言葉通り、コーヒーやペストリーのみならず、店頭に並ぶジャム、はちみつ、マグカップなどすべてがメイドインハワイ。特に、地元の良いものを提供している小規模ビジネスを応援している。
コーヒーのみならずハワイ土産も手に入るこのお店は、アンテナショップのような役割を果たしているのだ。
そんな彼女のロールモデルは、祖国でレストランと洋服店を経営している両親。彼らの背中を見て、勤勉に働くこと、そして、おもてなしの心を学んだ。特に母親が営む洋服店が、最初は小さな古着店からスタートし、評判が評判を呼んでクオリティの高い新商品を扱うようになった成功例を間近で見たからこそ、「ビジネスは成功させることが大事」とも。
「母の姿を見て心に刻んだのは"クオリティは、プラダであること"。たしかに、ハワイ産コーヒー豆は価格がとっても高い! でも、そのことにとらわれず、質の良い豆を使って美味しいコーヒーを提供する。その一点に集中すれば、私のコーヒービジネスはきっと成功すると信じています」
ハワイアイナコーヒーショップ(Hawaii Aina Coffee Shop) www.hawaiiainacoffee.com 445 Seaside Ave. Honolulu,HAWAII 96815 TEL.808-330-6098 営業時間 6:00〜16:30(月〜金)、6:00〜15:00(土日) 日曜定休