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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.61 ドイツ:オスロ・カフェバー・イム・フェレスフース(Oslo Kaffebar im Felleshus)
今月のドイツは、「共有スペースのカフェ」がテーマ。
ベルリンだけでなく、ここ数年で世界中のカフェ偏差値が格段にアップし、自宅でこだわりのコーヒーを飲む方も増えました。しかし、オフィスや学校では、まだまだというところが多いのではないでしょうか?
オフィスや社内に素敵なカフェがあるというメリットは、働く人のモチベーションを高めるだけではありません。社外の人とのミーティングも弾み、この場所を訪れてもらうきっかけにもなります。
美味しいコーヒーは人々を惹きつけるのです。
今回は、ここが?と驚く、大使館内のカフェをご紹介します。
オープンなお国柄をコーヒーでアピール!
Vol.61 ドイツ:オスロ・カフェバー・イム・フェレスフース(Oslo Kaffebar im Felleshus)
www.nordischebotschaften.org/kantine
めったなことがない限り行くこともなく、入館の審査も大変そう......。「大使館」が持つ堅苦しいイメージをいい意味で裏切ってくれるのが、在独北欧大使館内のカフェ「オスロ・カフェバー・イム・フェレスフース」だ。昨年10月、館内の改装とともにオープンしたこの店は、週に7日、朝から夕方まで、すべての人に門戸を開いている。
白樺の並木の後ろに波打つように広がる、ミントグリーンの建物。なんのチェックもなしにドアが開き、コーヒーの香りに誘われるように階段を上ると、目の前に自然光が差し込む明るい空間が広がった。
「身分証明書もバッグの検査もなし。ここは本当に大使館の中?って、驚かれることが多いです」と、カフェのオーナー、スティーブ・モリスは笑う。
「しかし、それこそが北欧大使館の意図。オープンな北欧諸国の在り方をアピールするのが、このカフェなんです」。
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランドという北欧5カ国が、共通の建物に入っているという世界でも珍しい大使館(群)。「フェレスフース(デンマーク語で「共有の家」)」、という名前の建物の中にあるカフェには、大使館で働く人はもちろんのこと、世界中から訪れる観光客や近隣の住民、コーヒー好きのベルリンっ子が足繁く訪れる。昼時には長い行列ができるほどの人気だ。
豆はベルリンと北欧各地の焙煎所から仕入れ、カップはコーヒーかすとリサイクルしたセルロースと木の繊維などを混ぜ合わせて、加熱・成形した「カフェフォーム」を使用。家具はベルリン在住のデンマーク人デザインが手がけた。同じフロアでは北欧出身のデザイナーやアーティストの企画展やコンサートといったイベントが定期開催されている。ここでコーヒーを飲んでいるだけで、北欧の文化や考え方がじんわりと伝わってくるよう。
またここに来たい、北欧にもいつか行ってみたい----そんなふうに思わせる力を持つカフェなのだ。
Oslo Kaffebar im Felleshus
www.nordischebotschaften.org/kantine
Nordische Botschaften / Felleshus
Rauchstrasse 1, 10787 Berlin
営業時間 8:30〜16:30(月〜金)11:00〜15:30(土・日)