COFFEE BREAK

文化

文化-Culture-

2017.04.20

第1回「Life with Coffee フォトコンテスト2016」

10月1日「国際コーヒーの日」に、初代グランプリを決定。

2016年の「国際コーヒーの日」に開催されたフォトコンテストを振り返りつつ、特別審査員の織作峰子さんにコーヒーの魅力について聞きました。

表彰式に参加した受賞者の皆さん。中央はグランプリの杉山薫さん。後列には特別審査員の織作峰子さんをはじめ全日本コーヒー協会の関係者が並ぶ。

 10月1日は「国際コーヒーの日」。全日本コーヒー協会では毎年、この日を盛り上げようとさまざまなイベントを企画しています。2016年10月1日には第1回「Life with Coffee フォトコンテスト2016」の表彰式が東京都内で開催されました。
「Life with Coffee フォトコンテスト」は、コーヒーとともに過ごす時間をテーマにした写真を募集するコンテスト。日常生活の中でコーヒーのあるシーンを、「旅先で」「くつろぎ」「愛する人と」「仕事の合間」「にぎやか」「インスタグラムで」という6つの部門に分けて作品を募集しました。
 表彰式では、全日本コーヒー協会会長の横山敬一氏の挨拶に続いて、応募総数5356点から選ばれた各部門賞を発表。その中でもっとも優れた作品にグランプリが贈られました。(各入賞作品の紹介はページ下に)
 記念すべき初代グランプリに輝いたのは、杉山薫さんの作品「湖上にて」。カヌーに乗ってのんびりとコーヒータイムを楽しむ人と愛犬の一瞬をとらえた作品は、「気持ちよさ、アングルのよさに加えて、犬と人との愛情関係がしっかりと現れている」と高い評価を得ました。

左から:各受賞者は織作さんから作品の内容や撮影技法の評価を受けた。/日本のコーヒー消費量が3年連続で過去最高を更新していることを報告する全日本コーヒー協会会長の横山敬一氏。

コーヒーの存在が、日常の癒しや活力に。

織作峰子(おりさく・みねこ)
石川県出身。1981年度ミスユニバース日本代表。82年に写真家・大竹省二に入門。1986-86全国二科展入選。87年独立。89年から2年間、米国ボストンに暮らし、その経験から作品集『BOSTON in the time』を発表。国内外で写真展を開催する傍ら、幅広く活躍中。大阪芸術大学教授、写真学科学科長。/撮影・大河内禎

 グランプリをはじめ各受賞作品には、特別審査員の写真家・織作峰子さんの講評が伝えられ、さらに副賞として織作さんによる受賞者のポートレイト撮影も。全国から集まった受賞者の皆さんには忘れられない1日となりました。
「全体的にとてもレベルの高いコンテストだったと思います。アウトドアも含めて、コーヒーが飲まれるシチュエーションの幅広さに驚きました。コーヒーを母体にしてさまざまなドラマが繰り広げられています。コーヒーの存在が、皆さんの癒しや活力になっているということも感じました」
 コンテストを振り返りながら、織作さんは改めてそう話してくれました。
「私自身もコーヒーは大好きで、毎日少なくとも2、3杯は飲んでいます」と織作さん。せっかくの機会なので、ご自身は日頃、どんなふうにコーヒーを楽しまれているのか、うかがってみました。
「朝起きたら、1杯目のコーヒーをいただきます。香りを嗅いだ瞬間に、頭が心地よく目覚めていく感じ。どんなに忙しさに追われている時でも、脳がいったん沈静化して、理性をもった状態に切り替わっていくような......コーヒーにはそんな効果があるような気がします」
 大阪芸術大学写真学科教授、学科長でもある織作さん。毎週、授業のために大阪へ移動する新幹線の中では、こんなコーヒーブレイクも。
「車内販売のコーヒーとアイスクリームを買って、熱々のコーヒーをアイスクリームに少しずつ注いで食べるのです。そう、アフォガート(バニラアイスやジェラートにコーヒーをかけて食べるイタリアのデザート)のようなものですね。3年くらい前にたまたま思いついて、以来、新幹線に乗ると必ず両方買って、楽しんでいます」

自宅で焙煎していたほど、コーヒー好きの両親。

 コーヒーの美味しさを教えてくれたのは、ご両親だったのだそうです。
「私が高校生の頃、親が大きな機械を買ってきたのです。それは、生のコーヒー豆を焙煎するものでした。毎日、豆を煎るたびにとてもいい香りが家の中に広がって、味も私にはとても魅惑的でした。それからコーヒーとの長いおつきあいが続いています。
 フォトコンテストでは、コーヒーが常に皆さんの身近にあるものだということを改めて感じることができました。写真のバリエーションはもっと増えそうですし、今年のコンテストが今からとても楽しみです」

グランプリ 旅先でwith Coffee部門

(日本珈琲輸入協会賞)
『湖上にて』 東京都小金井市 * 杉山 薫氏
愛犬と一緒に湖でカヌーを楽しみながらパドルを休め湖上で飲むコーヒーは至福の一杯です!

 グランプリを受賞し、喜びの表情の杉山薫さん(中央)と、審査員の面々。「タイトルも工夫されていて、洒落ているものが多かったですね」と特別審査員の写真家・織作峰子さん(左)。全日本コーヒー協会会長の横山敬一氏(右)は「コーヒーが皆様にとって大切なアイテムであることを象徴する作品が多く寄せられたことが嬉しい」と、感謝の気持ちを述べた。

Orisaku’s Comment

撮影者の奥様と犬の意思の疎通がしっかりと現れている。犬の表情もとても可愛くて、誰もが"あ、いい写真だな"と思える作品です。

インスタグラムでwith Coffee部門

(インスタグラム賞)
『LOVE waiting time』 埼玉県東松山市 * 川原 早紀氏
キャンプ場で迎える朝。静かにテントを抜け出して火を熾しお湯を沸かす。何より好きな時間。

Orisaku’s Comment

意図的に縦の構図にして背景に炎を入れているのがお見事。アウトドアの魅力がいっぱいに伝わってきます。このまま広告に使えそう。

愛する人とwith Coffee部門

(日本家庭用レギュラーコーヒー工業会賞)
『妖精の棲む森にて』 鳥取県西伯郡 * 小谷 暢之氏
地元で「妖精の棲む森」と親しまれるここで、ふたり寄り添いコーヒーを飲むひと時は最高の癒しタイムです。

Orisaku’s Comment

マイナスイオンに包まれて、山歩きの途中に愛する人とほっと一息。大自然の中でコーヒーを楽しんでいる心地よさがとてもよく出ています。

くつろぎwith Coffee部門

(全日本コーヒー商工組合連合会賞)
『ただいま充電中』 神奈川県横浜市 * 古矢 さつき氏
子どもの笑顔、コーヒーの香り、出陣前のわずかな充電時間。

Orisaku’s Comment

微笑ましい、カメラを意識していない表情のよさがあります。窓から差し込む光をうまく生かして、穏やかな雰囲気に仕上げています。

仕事の合間with Coffee部門

(日本グリーンコーヒー協会賞)
『時を忘れて』 岡山県備前市 * 小林 紀之氏
仕事の合間のコーヒータイム。 話が弾んで休憩時間が長くなるのはお約束。

Orisaku’s Comment

後ろのグリーンが逆光でとても爽やか。木漏れ日の中でほっとくつろぐ。信頼感や、次への活力につながるコーヒーの存在を感じます。

にぎやかwith Coffee部門

(日本インスタントコーヒー協会賞)
『ベストフレンド』 北海道北広島市 * 石田 めぐみ氏
週3〜4回は遊ぶほど、仲良しなおばあちゃん。ずっと元気で長生きしてほしいです。

Orisaku’s Comment

3人の気負いのなさ、写真のために繕っていないところがとてもいい。その存在を後ろの畑のロケーションがいい意味で助長しています。

文・牧野容子
更新日:2017/04/20

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