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COFFEE BREAK
コーヒーの基礎知識-Basics-
加工処理・選別
自然環境の異なる地で育てられたコーヒーがどのような方法で一杯のコーヒーになるのでしょうか?
豆の個性を引き出すために最適な3つの精製方法と、生豆の選別について紹介します。
水洗式(ウォッシュド)
コーヒーチェリーから果肉を除去し、豆についた粘液質(ミューシレージ)を発酵させてから、
きれいな水で洗い、乾燥させる製法です。
選別
手摘みで収穫されたコーヒーチェリーは水槽に入れられ、沈んだ完熟豆を選別。
果肉除去
果肉除去機で、外皮と果肉を取り除き、ミューシレージ(粘液質)の付いたパーチメント(硬い殻)の状態にする。
ファーメンテーション(ミューシレージ除去)
種子を覆っているパーチメントを取り除きやすくするために、1日発酵させたあと水洗いをする。
乾燥
天日乾燥または機械乾燥をする(生産国の気候に合った方法がとられる)。この時点ではパーチメントはついた状態。
脱穀
脱穀機を使いパーチメントを除去し生豆を取り出す。水洗式のコーヒー生豆は、全体的に緑色っぽいのが特徴。
水洗式(ウォッシュド)の味の特徴は?
水洗式(ウォッシュド)の味の特徴は?
焙煎豆の特徴は、センターカットが白っぽく、豆全体がみずみずしい印象。
透明感のあるフルーティな酸味、すっきりとした印象の味わいです。
非水洗式(ナチュラル)
果肉がついたままのコーヒーチェリーを天日干しで乾燥させて、
その後、脱穀してコーヒー豆を取り出す製法です。
選別
収穫した実を色を見ながら完熟実をさらに選別する。
乾燥
収穫したコーヒーの実を乾燥場に広げ2週間程度、天日で乾燥させる。乾燥状態を均一にするため、熊手のような道具で毎日定期的に攪拌する。夜は湿気を防ぐためにシートで覆う。
脱穀
脱穀機にかけ果肉とパーチメントを取り除き生豆を取り出す。非水洗式の生豆の色は、全体的に茶色っぽい。
非水洗式(ナチュラル)の味の特徴は?
非水洗式(ナチュラル)の味の特徴は?
センターカットが茶色っぽく、からっとした印象。 濃厚でコクのあるコーヒー本来の風味が楽しめます。
スマトラ式(セミウォッシュド)
コーヒーチェリーを水洗いしてから、外皮と果肉を除去し(ミューシレージは完全に除去しない)、
その後、乾燥させる製法です。
果肉除去
収穫されたコーヒーの実は水を使用せず果肉除去する。
乾燥
ミューシレージ(粘液質)が多少ついたまま、約半日天日乾燥する。
脱穀
水分を含んだまま脱穀し、生豆を取り出す。
乾燥
再度乾燥させる。スマトラ式のコーヒー生豆は、オリーブのような緑色。豆がふぞろいになる。
スマトラ式(セミウォッシュド)の
味の特徴は?
スマトラ式(セミウォッシュド)の
味の特徴は?
焙煎豆は形や表面がふぞろいで、ヴィンテージ赤ワインのような個性的な風味が特徴です。
各国に広がる
新しいセミウォッシュド方式
近年、中米エリアではセミウォッシュドの改良型が実践されています。コスタリカで行われている精製方法は「ハニープロセス」と呼ばれ、ウォッシュドよりも水の使用量を抑えています。同時に、外皮と果肉を除去する際に、少々果肉を残しています。この結果、果肉の成分が豆の中に凝縮され、蜂蜜のような甘さと深いコクをもたらします。
Sorting選別〜鑑定〜
選別 〜鑑定〜
生産国ごとに等級の選別の基準は異なりますが、「外観」と「風味」の2因子で鑑定します。
外観
サイズによる見分け方
生豆の大きさは穴のあいたふるい(スクリーン)を通して、大粒から小粒まで仕分けられ、選別されます。
欠点豆による見分け方
不完全な豆や混入した異物の数によって選別されます。不具合のある豆は「欠点豆」と呼ばれます。
風味
味(カップ)による見分け方
カップテストでは特に「異味異臭」がないかをチェックしてから出荷されます。ブラジルでは、伝統的に味を段階に分けて選別する方法も取られており、鑑定士(クラシフィカドール)の養成にも力を入れています。