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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.43 オランダ・ロッテルダム市在住 アンク・ファン・デル・ワールさん
コーヒーは世界の友達。地球上の至るところで味わい、楽しまれている飲み物です。全日本コーヒー協会では、各国の"コーヒー大好きピープル"たちに現地取材。"地球人のコーヒーブレイク"を紹介します。
極上のコーヒータイムのために大切なこととは?
Vol.43 オランダ・ロッテルダム市在住 アンク・ファン・デル・ワールさん
職業:カフェ・レストラン経営
1967年/オランダ・ロッテルダム市生まれ
ヨーロッパ随一の貿易港ロッテルダムは、ダイナミックな活気のある都市だ。アンクさんとご主人のロンさんが経営するカフェ"カプチーノ"は、かつて港だったエリアの隣にある。開店から10年の店の自慢は、「ケーテルブリンキー」と名付けられたコーヒー。ロッテルダムの少年船乗りが主人公の物語の題名から取った名前だ。このコーヒーは、街の飲食業界が毎年行うコンペで、幾度も「街一番」と賞された逸品である。
この店で使っているのは、イタリアのブランドの豆。「色々と試してみたけれど、やっぱりコーヒーは後味に丸みがあるものが好き」とアンクさん。それが、彼女が理想とするコーヒータイムにマッチするからだ。
「カフェにとって、コーヒーの味はとても大切。私たちは細心の注意を払ってコーヒーをいれています。天気によって挽き方も調整している。けれども最高のコーヒータイムには、それだけでは不十分。誰でも気兼ねなく入れる店構え、そして心が和む店員の笑顔が揃って初めて実現するもの。私はそう考えています」と言う。店内を見渡せば、学生風の若者から初老のご婦人グループ、車イスのお年寄りや小さな子供連れのお母さんまで、あらゆるタイプのゲストの姿がある。みなそれぞれに、くつろぎのひとときを満喫している様子だ。
「ところで、ご存じ?」と唐突にアンクさん。「あなたの目の前のコーヒーは、40もの作業行程を経てここまで来ている。原産国で豆を育てる仕事から、この店でコーヒーをいれる私たちまでね。一杯のコーヒーにはたくさんの手がかかっている。それはひとえに、極上のコーヒータイムのためなのです」。そう言って、アンクさんは誇らしげにカップを見つめた。