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COFFEE BREAK
インタビュー-Interview-
ラサール石井【俳優・演出家】
仕事と私とコーヒーと。 Vol.17
ラサール石井【俳優・演出家】
テレビに舞台にと長年、活躍を続ける石井さん。仕事はもちろん、美味しいコーヒーを飲むことにも常に全力投球しています。
長年にわたるコーヒー党。特にここ数年はこだわりが強くなったという。
「以前から、自分なりにもっと美味しくいれられるようになりたいと思っていました。3年前に今の家に引っ越して、近所に自家焙煎のコーヒー豆屋さんを見つけたんです。そこで豆を買ったらお店の方がいれ方を教えてくださって、その通りにやってみると本当に香りも味わいも、すごくよくなった。焙煎の仕方もとてもいいのだと思いますが、自分で美味しくいれられるようになったのが嬉しくてね。 僕が好きなモカと、その時のおすすめの豆、という具合にいつも2種類、200グラムずつ買っています。長くても2週間くらいで使い切るようにして、なくなったら買いに行く。お店に行く約20分前に電話でお願いしておくと、着く頃にはちょうど焙煎が終わっている見通しです」
三宅裕司さんや小倉久寛さんらと組む演劇ユニット「熱海五郎一座」では自ら役者仲間にコーヒーをふるまい、人気を博している。
「毎年恒例になった東京・新橋演舞場での公演中には、開演の1時間半前に僕がコーヒーを出すのが決まりになっていて、〝喫茶ラサール〟と呼ばれています。人数分の豆と、ミルやドリッパーも楽屋に持ち込んで。それをしないと舞台の幕が開きません(笑)。 なにかと凝り性なほうで、以前、静岡県出身の春風亭昇太さんに日本茶の美味しいいれ方を教わった時は、しばらく日本茶を飲んでいましたし、イギリスの政治家ウィンストン・チャーチルの役を演じた時には、道具を揃えて紅茶ばかり飲んでいた時期もありました。 でも一番長く続いているのは、やっぱりコーヒー。奥が深いですね」
コーヒーをよく飲むようになったのは、渡辺正行、小宮孝泰両氏とコント赤信号を結成して3年が過ぎた頃。
「1980年9月の『花王名人劇場』という番組でテレビデビューをしました。やすしきよし、ザ・ぼんちなど当時の我々にとっては雲の上のような方々と一緒に出演させていただきました。その頃から漫才ブームがきて、 次々とテレビの仕事が入り、打ち合わせの度に喫茶店で飲むのがコーヒー。芸能人はこんなに朝から晩までコーヒーを飲むのかと驚きつつも、なんていい商売なんだろうと思ったものです」
1日に5〜6杯? 飲まない日はありません。
お笑いタレント、俳優、声優、演出家、脚本家など幅広く精力的に活動を続けている。家で脚本や原稿を書く時も、傍らにはいつもコーヒーがある。
「自分でいれる朝のコーヒーから始まり、とにかくしょっちゅう飲んでいます。さっき打ち合わせで飲んだのに、今、パソコンに向かいながらまた飲んでるな、なんて思いながら......。いつもブラックで、長年飲んでいるせいか、夜にコーヒーを飲んでも眠れないようなことは全くありません。 逆に、原稿が間に合わないから今夜は徹夜、という時に飲んでも効きません(笑)。
10年前から落語にも挑戦しています。欲張りだからあれもこれもやりたくて......ある意味ワーカホリックなんでしょうね。ゆっくりしたいと思うことはないし、コーヒーを飲めばほっとできるので、僕はそれで十分です」