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COFFEE BREAK
インタビュー-Interview-
2019.08.30
大貫勇輔【ダンサー】
コーヒーの奥深さに浸っています。
大貫勇輔【ダンサー】
ミュージカル界で今、大きな注目を集める俳優、大貫勇輔さん。3年前に開眼したコーヒーの世界を追究し続ける毎日です。
本格的にコーヒーにはまったのは3年前。知り合いが連れて行ってくれた鳥取県のコーヒー屋さんでした。それまでの僕はコーヒーの後味が強いのが苦手で、たまにカフェオレを飲むくらいでした。そのお店は山の中にあって、周りは緑の木々と田んぼだけ。自家焙煎した豆をその場で挽いて、水にもこだわっていれてくれるのです。その味はものすごく感動的で......香りが豊かで、味は深みがあるのに舌に刺さるような強さはなくて、まろやか。コーヒーってこんなに美味しい飲み物なのかと打ちのめされました。
そのまま立て続けに8種類くらい飲み、お店の人には「こんな人いない」と驚かれてしまいました。豆の産地や煎り方、水の種類など、それぞれ違えばコーヒーの味も違うということが衝撃的で、すごく興味が湧いて、そこからあれよあれよという間にコーヒーの世界にどっぷり浸かっていきました。
家でもコーヒーミルを使い、ペーパーフィルターで毎日いれています。沸騰したお湯を一度別の容器に移し、温度を80度くらいに下げてから注ぐ。そうすると角が取れて味に丸みが出るように思います。今、使っているミネラルウォーターは、まろやかなのにしっかりした味と香りが立つ気がして、とても気に入っています。
舞台の稽古やドラマのリハーサルがある日は、マグボトルに入れて現場に持って行きます。コーヒーの味わいはもちろん、飲むとゼロに戻るような、気分がスーッと落ち着いてリセットされる感じが好きなんです。エスプレッソ・カップも持参して、マグボトルからコーヒーを一旦、そのカップに入れて、一口でクッと飲む。それでさらにリセットされるような気がして、儀式のように続けています。
歌やお芝居がもつ、感動させる力に圧倒された。
7歳からダンスを始め、17歳で初めてプロとして舞台に立ちました。そんな僕にとって大きな転機になったのが2011年のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』(小池修一郎演出による日本オリジナル・バージョン)です。この作品で死のダンサーを演じさせていただきました。それまではダンス以外のものをやりたいと思ったことはありませんでした。でも、この舞台に深く関わっていくうちに、歌やお芝居がもつ「人を感動させる力」を目の当たりにして、ああ僕もこんな風に歌えるようになりたい、演じられるようになりたいと強く思うようになったのです。
その後、『ビリー・エリオット』や『メリー・ポピンズ』などさまざまな舞台を始め、最近ではWOWOW『バレエ☆プルミエール』で進行役を務めたり、テレビドラマの仕事など、さらに活動の幅を広げさせていただいています。今年は初めて剣道の達人の役に挑戦。ダンスとは足運びが全く違うので、かなり苦戦をしながら猛特訓をしました。
今後は、ダンスをやっている俳優ならではの、僕にしか出せない演技を追求していきたい。ダンサーとして肉体をどんどん進化させながら、俳優としてのキャリアを広げていくことができたらいいなと思っています。
木曜劇場『ルパンの娘』
大貫さんが出演中のドラマ。代々泥棒一家の娘と代々警察一家の息子の決して許されない恋愛を描くラブコメディー。大貫さんはヒロイン・華(深田恭子)の幼馴染みで世界を股にかける泥棒・円城寺輝を熱演中。(フジテレビにて毎週木曜・22時〜放送中)
PROFILE
大貫勇輔(おおぬき・ゆうすけ)
7歳より母の経営するスタジオでダンスを始める。祖父は体操のオリンピック強化選手、母や伯母も元体操選手という生粋のサラブレッド。17歳よりプロダンサーとして数々の作品に出演。バレエ・ジャズ・コンテンポラリー・モダン・ストリート(ブレイク・ポップ・ハウス・ロッキング・ヒップホップ)アクロバット等多岐にわたるジャンルのダンスを踊りこなす。