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COFFEE BREAK
インタビュー-Interview-
勝村政信【俳優】
仕事と私とコーヒーと。 Vol.14
勝村政信【俳優】
今やドラマでこの人を見ないシーズンはないほど人気の勝村政信さん。レギュラー番組の仕事でサッカー文化のある国に行くとそこにはコーヒーとの出会いも......。
俳優の仕事に加えて、2011年から担当しているテレビ番組の取材で、年に数回、海外を訪れている。 「サッカーが大好きで、サッカー文化が根付いている国にたくさん行かせてもらっています。そこには必ずといっていいほどカフェ文化もある。だから、行く先々で飲んだコーヒーには思い入れがあります。たとえばスペインは、街の大通りから一本入った路地にたいてい小さなカフェやバルがあって、朝早くから開いている店が多いので、朝食を食べに行きます」 現地のカフェやバルで何度となく目にする光景がある。 「朝、たぶん近所の人だと思うのですが、男性が店に入ってきます。彼はカウンターの中の人と、地元のサッカーチームの前日の試合の話なんかを二言、三言しているのです。程なくエスプレッソが運ばれてきて、男性はそれをクイッと飲み、お金を置いてそのまま店を出て行く。おそらく彼は毎朝、同じ時間にその店にきてコーヒーを飲んで、仕事に行くのでしょう。お店の人もそれをわかっているので、注文を聞かずにエスプレッソを出す。朝のカフェで過ごすその10分、15分という時間は、男性の毎日の生活の一部としてごく普通にあることなのです。 彼だけではない。そういう人がたくさんいて、カフェも街の風景にあたりまえに溶け込んでいる。コーヒーの文化がその土地や人々の暮らしにすっかり浸透していることを感じます。その〝あたりまえ〟の感じが心地いいというか......、そのようなことは日本では感じることができないものです。欧米に行くたびにコーヒーの飲み方を学ばせてもらっている気持ちになります。 南米のサッカー王国ブラジルも、かつてポルトガル領だった時代がありますから、街並みは基本的にヨーロッパ。カフェもたくさん並んでいます。ブラジルらしいなと思うのは、どの店にも色鮮やかなフルーツが飾られていること。さすが、コーヒーだけでなくフルーツ天国のお国柄で、その色を見ているだけで元気になってきます」
ブレイクするときに、コーヒーは欠かせない。
20代で演劇の道を志し、演出家・蜷川幸雄氏のもとで修業をした。 「芝居のことを全く知らずに飛び込んだので、最初は蜷川さんの言っていることがさっぱりわかりませんでした。それで古本屋さんに通って戯曲や演劇論などの本を読み始めたらとても面白くなって、気がつけば何千冊もの演劇関係の本を読むようになっていました」 その後、劇団「第三舞台」を経て、現在はテレビドラマ、映画、舞台で大活躍。幅広い役を演じ続けている。 「舞台稽古やテレビのリハーサルの合間などにコーヒーは欠かせません。気分を落ち着かせたり、逆に気合いを入れたりと、その時々で違いますが、一つブレイクするという時にコーヒーの香りがプラスに働いてくれるような気がします。そういう意味で、コーヒーに助けてもらっていることも多いです。 海外では時差ぼけで朝の5時頃に目が覚めたりすると、ホテルの外に出て歩くようにしています。その街の地図を頭に入れながら歩いていると、やがてカフェが店を開ける。そこで、その日の最初のコーヒーをいただきます」