COFFEE BREAK

インタビュー

インタビュー-Interview-

2015.04.10

陣内貴美子【スポーツジャーナリスト、元バドミントン選手(ヨネックス所属)】

夫婦でコーヒーブレイクを満喫中です。 陣内貴美子【スポーツジャーナリスト、元バドミントン選手(ヨネックス所属)】

キャスター、レポーターとして活躍中の陣内貴美子さんは、ご夫婦で一緒にコーヒー生活を楽しんでいます。

 私がコーヒー好きになったのは、高校のバドミントン部の監督さんの影響でした。監督のお宅に行くたびに奥様が豆を挽いてコーヒーを出してくれたのです。カップはきれいな和風の柄で、とても美味しいコーヒーでした。

 監督は、指導においては厳しい人でしたが、遠征のときなどは必ず私たち選手を喫茶店に連れて行ってくれました。そこで美味しそうにコーヒーを飲みながら雑談をしているときの表情は、練習中の鬼監督とは別人で、とても柔らかになっているのです。思えば、監督はそうやって選手一人ひとりとコミュニケーションをとっていたのですね。  

遠征で海外に行くようになると、その国や地域ならではのコーヒーを味わうのが楽しみでした。インドネシアのような暑い国でも、私は基本的に温かいものを飲みます。ホットのほうが香りがしっかり立つので、好きですね。

 

 夫(元プロ野球選手の金石昭人さん)もコーヒーが大好きなので、我が家のコーヒー消費量は多いですよ。まだ結婚する前に、私の引っ越し祝いに夫がコーヒーメーカーをプレゼントしてくれたことがありました。それが、生豆の焙煎からドリップまですべてできるというスグレもの。使っていると家じゅうがふわーっと芳ばしい香りでいっぱいになるんです。それは本当に幸せな時間。毎朝、それが楽しみで目が覚めていました。焙煎中にマシンが回ってカシャンカシャンと鳴る音さえも、耳に心地よかったほどです。

 そのコーヒーメーカーはもともと夫が使っていて、すごくいいものだからと同じものを私にプレゼントしてくれたのです。でも残念ながら、あるとき壊れてしまいました。あまりにも気に入っていたのでなかなか新しいものを買う気にはなれず、その後は焙煎した豆を買ってきて、自分で挽くところからやっています。

取材される選手の、心に寄り添えるように。

いつも元気いっぱい、笑顔の陣内さん。「現役時代は勝っても負けてもポーカーフェイスだったので、反動でしょうか(笑)」。

 現在、私は日本バドミントン協会の広報委員を務めながら、スポーツジャーナリストとして、テレビ番組のキャスターやレポーターのお仕事もさせていただいています。現役を引退した頃は、他のスポーツに比べてバドミントンの知名度はとても低かったのですが、オグシオ(元日本代表選手の女子ダブルスでペアを組んでいた小椋久美子と潮田玲子)の活躍以降、人気も上がってきて嬉しい限りです。また、昔の日本選手はマレーシアや中国などアジアの強豪国と対戦すると、どうしても〝勝てない〟という意識が先に立ってしまうところがありましたが、今はジュニアの時代から勝っている選手も多いので、今後が楽しみです。  今の自分は選手たちを取材する側にいるので、選手だった経験をもつ者として、取材される人の心に寄り添えるような仕事をすることを心がけています。たとえば、大事な試合に臨む直前の選手は、集中力を高めて精神的にもぴりぴりしているので、コメントを求められてもうまく発言ができないものです。そんなときに無理矢理マイクを向けても選手は無愛想になるだけで、それは彼らにとってもマイナスのイメージになってしまう。だから、そういう場合はできるだけ試合後に時間をとってもらうようにしています。いつの日か指導者になってみたいという夢もありますが、今はバドミントンをさらにメジャーにするために、サポート役に徹して頑張っていきたいです。
文・牧野容子 / 写真・平岩享 更新日:2015/04/10
PROFILE
陣内貴美子(じんない・きみこ) 熊本県出身。16歳で日本代表チームに入り、1992年バルセロナ五輪に出場。94年、引退。フジテレビ『スポーツWAVE』でキャスターを務めたのを皮切りに、スポーツジャーナリストとして活躍。最近は『news every.』(日本テレビ放送網)で報道キャスターも務める。日本バドミントン協会広報委員。ブログ「陣内貴美子の気まぐれシャトル便」も好評発信中。 協力/Ki(キ)(TEL. 03-3413-4678)
陣内貴美子【スポーツジャーナリスト、元バドミントン選手(ヨネックス所属)
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