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COFFEE BREAK
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インタビュー-Interview-
常磐貴子【女優】
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ブラジルの映画撮影は、コーヒーブレイクから。
常磐貴子【女優】
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一昨年、映画の仕事で初めてブラジルに行ったときのことです。約2ヶ月間、コーヒーが大好きな私にはとても豊かな時間の連続でした。ブラジルでは撮影現場に入ったら、俳優はまずコーヒーブレイクをとる。それが俳優の組合の決まりになっているのです。
日本の場合は現場に着いたら、はい着替えてください、メイクしてください、という具合にバタバタと用意して「はい本番」となるわけですが、ブラジルの撮影現場では絶対にコーヒーブレイクをしなくてはいけない。予定時間よりどれだけ進行が遅れていても、どんな状況であっても、まずゆっくりとコーヒーを飲んで、それからメイクして衣装を着て......という、すごく素敵な経験をさせていただきました。
私自身、日本にいるときは毎日コーヒーをいれたサーモマグ(ステンレス製などで保温がきくタンブラー)を持って現場に行きます。撮影に入る前、メイクをしながら自分でいれたコーヒーを飲んでいる時間が好きで......でも、ブラジルのコーヒーブレイクに比べたらほんとに短時間です(笑)。
ブラジルはさすがに世界有数のコーヒー豆生産国だけあって、生活の中でコーヒーがとても重要に考えられているのでしょうね。リハーサルをした場所にもちゃんとカフェがありました。そこは教会を改装したような天井の高い空間で、壁際に長さ約180センチのベンチが一つあるだけ。3人くらいしか座れないので、隣の人とすごく近い(笑)。だから自然と挨拶を交わしたりするようになるのですが、カフェの魅力ってまさにそれじゃないかなと私は思うんです。知らない人ともコーヒーを飲みながらふれあえる、みたいな......そういうのが大好きだから。
外国のホテルでも"いつもの"カップで。
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スタイリング:市井まゆ/ヘアメイク:赤松絵利/衣装協力: エルマフロディット青山店(☎03・3486・6488)、ポルカ・ドット・ソワーユ(☎045・242・0085)
私は海外へ行くと、自由時間のほとんどをカフェで過ごしています。その国の観光名所よりもカフェのほうがインプットされているといってもいいくらい(笑)。一人でコーヒーを飲みながら本を読んでいると、いろんな人が話しかけてきてくれます。地元の人たちと交流をもつことで、結果的に観光するよりもその国についてわかってしまうこともあるんですよ(笑)。それから、旅先とはいえホテルの部屋でも絶対においしいコーヒーが飲みたい。だから、コーヒーとペーパーフィルターと、愛用のマグカップを必ず持っていきます。カップは陶器製なので、割れないようにタオルなどでしっかり包んでスーツケースに入れます。
私が好きなカフェや喫茶店の条件は、ゆっくり本を読むことができて、長居ができるところ。日頃行くお店も、スタイリッシュな雰囲気よりも、居心地のよさが重要です。地元の人に愛されていて、近所のおじさんたちが毎日気軽にやって来ては、のんびりと新聞なんかを読んだりしている......そういうお店が最高ですね。
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