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コーヒーの味の多彩さを追求して生まれたカフェラテ風「カラードラテ」とは ドイツ:ザ・グリーンズ
ドイツ人は時間によってコーヒーのお好みが変わるそう。朝はドリップコーヒー、一息入れたい午後のコーヒータイムにはカフェラテが人気。特に首都ベルリンでは、スパイスやココアなどを加えた一味変わったカフェラテ風アレンジに注目が集まっています。昨年オープンしたばかりのボタニカルカフェ「ザ・グリーンズ」は、新メニューの開発に余念がありません。
コーヒーの味の多彩さを追求して生まれた、カフェラテ風「カラードラテ」とは。
Vol.85 ドイツ:ザ・グリーンズ(the greens)
www.the-greens-berlin.de
工場跡地を使った文化複合施設「アルテ・ミュンツェ」の一角に、昨年3月にオープンしたカフェ「ザ・グリーンズ」。周辺に店屋が全く存在しないため、ここに集まるクリエイターのために美味しいコーヒーを提供しようと、アルテ・ミュンツェのスタッフが手作りした空間だ。緑があふれる明るい店には、朝、仕事前の一杯を飲んでさっと出て行く人から、一日中いる人まで、常連客を中心にくつろいだ雰囲気が広がっている。
「コーヒーの味の多彩さを、たくさんの人に楽しんでもらいたい」と考えるスタッフたちは、コーヒー豆の焙煎からドリンク、軽食のレシピまで自分たちで試行錯誤を繰り返し、新メニューの開発に余念がない。人気は、カプチーノなどのミルクを使ったコーヒードリンク、モカチーノやカラードラテといった、変わりラテだ。
「コーヒー豆の産地や焙煎にももちろんこだわっていますが、店ではブラックよりもラテ系が人気なので、ミルクやほかの味の要素を加えることで完成するコーヒー、酸味や苦味、香り、そして見た目のバランスを考えたものを提供したいと思ったんです」
場所柄、長居をする人も多いため、2杯3杯と飲み続けた時に、まだ飲める、注文したくなる味ということも重要だった。
人気のモカチーノには、ほどよい酸味と強過ぎない苦味のブラジルのコーヒー豆をセレクト。エスプレッソを作ったらティースプーン半分ほどの純ココアを加えて、ふんわりと茶筅で混ぜる。そこにきめ細やかに泡立てた濃いミルクを加えることで、甘さが加わり、香りが広がるとともに長持ちするという。砂糖を入れなくても甘く、普通の"コーヒー"はもう飲みたくないけど、ちょっと違うコーヒーが飲みたいなんていう、ワガママなお客の口も満足させることができるのだ。
牛乳の脂肪分がコーヒーの苦味をまろやかにし、香りをより印象的にしてくれるため、ノンホモジナイズの脂肪分3,7%のものをベルリン近郊のオーガニック農家から仕入れる。ベジタリアンのお客には、独特の豆臭さがある豆乳よりも穀物特有の甘い香りがするオート麦のミルクで、バリスタ用に脂肪分を高くしたタイプをお勧めするようにしている。
極彩色の「カラードラテ」は、その名の通り、美しい色のミルクだ。ピンク色がビーツ、黄色はターメリックとオレンジと生姜、ナツメグ、緑色はピスタチオと抹茶をベースにアーモンドミルクをあわせたもの。エスプレッソと組み合わせてカラフルなカフェラテとして出してみたこともあるが、ピンクラテに使っているビーツ特有の味がコーヒーの風味と噛み合わない気がして、やめてしまったという。
日々新たなレシピを試し、現在のコーヒーメニューも季節によって豆の産地を変えてみたりと改良も続けているスタッフ。いまは活性炭をベースに、漆黒のブラックラテを試作しているところだとか。味の芯には、コーヒーを入れてみたり、スパイスで香りを加えてみたり。目にも美味しい、楽しいラテになりそうだ。
ザ・グリーンズ(the greens)
www.the-greens-berlin.de
Am Krögel 2, 10179 Berlin
営業時間 8:00〜18:00(月〜金) 10:00〜18:00(土・日) 無休