- TOP
- COFFEE BREAK
- 世界のコーヒー
- Vol.76 オランダ:マン・メット・ブリル・コーヒー(MAN MET BRIL KOFFIE)
- Vol.76 オラ…
COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.76 オランダ:マン・メット・ブリル・コーヒー(MAN MET BRIL KOFFIE)
今月はオランダ・ロッテルダムから、コーヒーの新しい活用にチャレンジしているカフェ2軒をご紹介します。このカフェでは、もとバリスタのオーナーのアイディアで、これまでにない美味しさのコーヒービールや、コーヒーチェリーのシロップなどを提供しています。
ひと味違う、"フルボディ"なコーヒービール。
Vol.76 オランダ:マン・メット・ブリル・コーヒー(MAN MET BRIL KOFFIE)
www.manmetbrilkoffie.nl
「マン・メット・ブリル・コーヒー」とは、眼鏡の男のコーヒーのこと。この一風変わったネーミングについて、「これは僕のこと。創業当初は大きな眼鏡を掛けていて、それがトレードマークだったんだ」と語るのは、オーナーのパウル・シャーローさん。独立する前はバリスタをしていたパウルさんは、10年前にロッテルダムの古い倉庫を改装して焙煎所を始めた。ビジネスの中心は、自家焙煎のコーヒーをカフェやレストランに販売するB to Bだが、3年前、焙煎所の一角にカフェをオープン。早朝開店と同時に、大勢の常連客が集まる人気店となった。
常時12種類のコーヒーを用意していて、そのうちの2種類を日替わりでハウスコーヒーとしてサーブしている。その際、銘柄、産地、収穫された場所の標高、品種、輸入業者が記された「コーヒーの名刺」を添えるのがこの店の流儀。「今飲んでいるコーヒーについて深く知って欲しい」というパウルさんの考えだ。
エルサルバドル産の「エル・ロザリオ」。この店では定番の銘柄で、生産者から直輸入している。ほんのりした甘みが特徴で、この店の人気商品のひとつ「コーヒービール」にも使われている。「コーヒービール自体はそれほど珍しいものではないが、うちのはひと味違う。大抵はフレッシュで軽い味だが、うちでは伝統的なベルギービール"ダブル"の醸造工程の最後にフレッシュブリューのエル・ロザリオを少し加えて、フルボディな味に仕上げている。ビールとコーヒーの両方の味が際立つ"ダブルストーリー"のほうがいいと思ってね。お客さんにも好評で、よく"コーヒーとビールがこんなにうまく調和したコーヒービールは初めて"と言われるよ」と説明するパウルさんは満足そうだ。
コーヒービールを開発したきっかけは、コーヒーの美味しさを他の商品でも活かしてみたいというチャレンジ精神から。ビールの他にも、「カスカラ」と呼ばれるコーヒーチェリーを煮込んだシロップも販売している。これを卸しているレストランやカフェでは、サイダーで割ったり、カクテルの材料として人気があるらしい。「落として飲む」以外にも、コーヒーにはさまざまな楽しみ方があるのだ。
マン・メット・ブリル・コーヒー(MAN MET BRIL KOFFIE)
www.manmetbrilkoffie.nl
Vijverhofstraat 70, 3032 SN Rotterdam
TEL.+31 (0)10 307 2855
営業時間 08:00〜17:00(月~金) 09:00〜18:00 (土、日)