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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.53 デンマーク:エメリーズ (emmerys)
クロワッサンにカフェオレ、ドーナツにアメリカンコーヒーと、パンとコーヒーの相性がよいのは万国共通です。デニッシュペストリーの国、デンマークでも、評判のパン屋に併設するカフェのコーヒーは、とても美味しいという定説があるようです。そこで、首都コペンハーゲンで人気のパン屋2軒、まずは元料理人がオーナーのベーカリー・カフェをご紹介します。
パンもコーヒーも、オーガニックのパイオニア
Vol.53 デンマーク:エメリーズ (emmerys)
www.emmerys.dk
ローゼンボー宮殿やラウンドタワーなど、コペンハーゲンの観光スポットと庶民的なショッピングストリートが混在する、市内中心のノアポート駅そばに、2016年7月にオープンしたのが、オーガニックベーカリー・カフェ、「エメリーズ」の首都エリアでの25号店。場所柄、客層は旅行客が中心で、ビジネスマン、学生、犬の散歩途中にパンを買うなどの地元の人たちが約10%ほどだという。どこでも見かけるようなパン屋だが、じつはこのエメリーズ、オーガニックの天然酵母パンを皮切りに、コーヒー豆やハンドメイドのグラノーラなど、健康的な朝ごはんのコンセプトをデンマークの家庭に紹介したパイオニアといえる。
デンマークの第二の都市、オーフスで1996年に1号店がオープンして以来、2001年に首都コペンハーゲンに進出、連日の開店前に行列ができるほどの話題になり、瞬く間に全国に30店舗ほどに展開、エメリーズのロゴを見かけないエリアはないほどまでになった。
「エメリーズの創立者は元料理人。だから、パンやデニッシュだけでなく、茹でたヒヨコ豆をペースト状にしたフムスや刻んだバジルとオリーブオイルをミックスしたグリーンペストなど、パンに合うオリジナル・プロダクトも豊富なのです。もちろん、すべてがオーガニック。」と、誇らしく話すのが、バリスタのソフィーさん。
コーヒー豆は100%オーガニックのアラビカ種。メキシコや中南米からの豆がエメリーズの本店があるオーフス市近郊の焙煎所から届く。もちろん、ショップでも購入できる。人気なのは、カプチーノとデンマーク語で「カネル・スナイル」(「シナモンのカタツムリ」の意味。)と呼ばれるパンの組み合わせ。オーガニックバターのピュアな香りとシナモンの風味がコーヒーで中和されるのか、大きいのにペロリと食べられ、後味はスッキリしている。
また、ランチタイムに最適なのが、ライ麦パンにアボカドを載せたオープンサンド。健康志向の人たちの間で人気の定番メニューだが、軽めに挽いたフィルターコーヒーを合わせるのがおすすめだ。
エメリーズが革新的だったのは、食品だけではない。コーヒーカップ、店舗のロゴ、国で認可されたオーガニックマークの赤い表示など、コンセプトが明確にわかる見せ方も、カフェオープンを考えている人たちの参考になっているという。次はどこに、どんな形で店を展開するのか、エメリーズの動きから目が離せない。
エメリーズ、スームスゲーデ店(emmerys)
www.emmerys.dk
Suhmsgade 2, 1125 København K, Denmark
Tel. +45 3165 5337
営業時間 7:00〜18:00(月〜金)、8:00〜17:00(土日祝)
休:不定休