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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.39 スウェーデン:コピ(Koppi)
近年、夏が近づくと「エスプレッソ・トニック」で暑気払いをする人たちが増えているようです。発祥と言われる北欧・スウェーデンの2軒に取材しました。まずは、すでに8年以上前から「エスプレッソ・トニック」が定番メニューと言うカフェをご紹介します。
エスプレッソ・トニックをいち早く定番に。
Vol.39 スウェーデン:コピ(Koppi)
www.koppi.se
世界各国のカフェで夏のドリンクとして見かけるようになったエスプレッソ・トニック。スウェーデンのヘルシンボリ*という街にあるコピは、すでに8年半以上このドリンクが定番メニュー。ヘルシンボリは、ニューヨークタイムズが選ぶ2016年に訪れるべき52カ所の第9位となったスウェーデン南部スコーネ地方の第二の都市である。
北欧には酸味が強くフルーティーで、香りの高いコーヒーが多い。それにトニックウォーターの甘さとほのかな苦味が加わったエスプレッソ・トニックは、レモネード感覚で楽しめる爽やかなドリンクだ。意外な組み合わせだが、「試すと、95パーセントの人が好きになり、変だと思うのは残りの5パーセントだけ。トニックウォーターかジントニックが好きな人なら、好きになる可能性は高いわ。牛乳ベースの普通のアイスコーヒーに比べると、エスプレッソ・トニックはもっとフレッシュな味なの」とコピのオーナーの一人であるアナ・ルネルが語る。
アナがエスプレッソ・トニックに出あってから、すでに10年近くになる。コピの共同経営者であるチャールズ・ストランドと共に、オスロでバリスタとして働いていた時である。「ある日、閉店後に同僚が作ってくれて。それで夢中になったの」とアナ。オスロで働いていた店では、エスプレッソ・トニックを販売していなかった。その後、アナはチャールズとスウェーデンに帰国し、2007年10月にコピを開店。エスプレッソ・トニックは、その時からコピの定番メニューである。一年を通してメニューにあるが、売り上げのピークはやはり夏。
エスプレッソ・トニックが浸透し始めたのは、4〜5年前にニューヨークタイムズが取り上げてからだという。それ以降、米国で人気の食の雑誌「ボン・アペティート」、英国の日曜紙である「オブザーバー」等に紹介された。「エスプレッソ・トニックの売り上げは好調なの。写真を見ると繊細な感じがして、飲まなきゃ!という気分にさせてくれる。これを飲むために来る人が増えてきて、だんだんコピの看板ドリンクになってきたの」とアナ。それと同時に、世界各地のカフェで、見かけるようになった。スウェーデン国内でも、2〜3年前頃から本格的に浸透し始めた。
「これだけ浸透してきたのは、すごい。作り方は色々あるから、美味しそうなのもあればそれほどでないものも。うちでは氷をたくさんグラスに入れ、必ずライムかレモンを入れて、軽くてフレッシュな味にしている」とアナが美味しいエスプレッソ・トニックを作るコツも明かしてくれた。次なるコーヒードリンクは、色々実験しているものの、「コーヒーの味がしっかりしているので、なかなか釣り合いが取りにくいの。まだこれだという味に出あってないわ」とアナは語った。
*ヘルシンボリは、デンマークの首都コペンハーゲンから電車とフェリーを乗り継いで1時間15分程度、スウェーデンの首都であるストックホルムからだと、電車で5時間強。
コピ/Koppi
Norra Storgatan 16, 252 50 Helsingborg Sweden
TEL: +46 42-13 30 33
www.koppi.se
営業時間
9:00~18:00(月~金)、10:00~16:00(土)日曜定休