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顧客への運搬にヨットや自転車も活用し環境に配慮 ドイツ:オロモ
東西ドイツが統一して30年。再び統一ドイツの首都となったばかりのベルリンは、実は新しいビジネスアイデアが次々と生まれる場所でもありました。近年は欧州スタートアップのメッカとしても知られています。 SDGsをテーマとしたコーヒービジネスを追うシリーズ、今回はサステイナブルなコーヒー・スタートアップの中から、環境に配慮しながら美味しいコーヒーを提供する「オロモ」を紹介します。
顧客への運搬にヨットや自転車も活用し、環境に配慮。
Vol.104 ドイツ:オロモ(OROMO) oromo.coffee 「目標は、欧州市場のトップになること!」と、言うのは、2019年初め、ベルリンで設立された、スタートアップ「オロモ」の創業者、フィリップ・フォン・ハーヴェ。
若干21歳で最初のスタートアップを立ち上げ、AIを使ったソフト開発の分析プラットフォームなど、これまで数々のテック系のスタートアップを成功させてきた彼が、なぜコーヒーに興味を持ったのだろうか。
「実は、ドイツ人の75%がオフィスで飲むコーヒーに満足していないというアンケート結果もあり、特にオフィスでの高品質のコーヒーの需要はいま急激に高まっています。私は、コーヒーオタクではないからこそ、マニアックすぎず、多くの人に美味しいと思ってもらえるコーヒーをシンプルに提供できるんじゃないかと思ったんですよ!」と、フィリップさんは笑う。
「オロモ」では、コーヒー豆自体の品質、味にこだわるだけでなく、できるかぎりゴミを出さないゼロウェイストを目標に、輸入、パッケージング、配送まで、サスティナブルな方法で行っている。
コーヒー豆の作り手からできる限り直接仕入れて、オンラインでオフィスや個人に販売するーという形態は、前回の「コーヒーサークル」と同じだが、コーヒー豆の精製方法には、現地で貴重な水をできるだけ使わない、ドライメソッドを採用。また、ドイツへ輸入する際の運搬方法も、CO2排出量を考え、ヨットで運ぶなどの試みも行った。
顧客への運搬は、自転車だ。美味しさを損なわないため、焙煎からすぐ、大量注文のオフィス向けの場合でも、遅くとも1週間以内に届けるのが鉄則。また、カプセル式コーヒーメーカー用のカプセルも、これまでは生分解可能な場合マシンの圧力に耐えられるものがなかったが、オロモでは最近開発されたばかりの100%生分解可能なパッケージをいち早く取り入れ、好評を得ている。
「ミレニアル世代の消費行動において、環境への配慮は最重要事項。しかし、何かを我慢したり、買わないという形ではなく、オプションとしてサスティナビリティのあるものを提示し、それを選んでもらう。それが自分も含めてミレニアル世代の、そして今後主流となっていく消費の在り方ではないでしょうか」
oromo.coffee