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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.43 スイス:ノイマルクト(Neumarkt)
スイスは世界屈指の演劇国として知られています。観客動員数は年間500万人近くという統計も。その劇場内に生まれたカフェも演劇と共に育まれてきました。「チューリッヒにノイマルクト劇場あり」といわれる名門劇場は、近年新たな局面を迎えて注目を浴びており、劇場内のカフェもにぎわいを見せています。
演劇もコーヒーも、パッションが大切。
Vol.43 スイス:ノイマルクト(Neumarkt) wirtschaft-neumarkt.ch/barcafeノイマルクトはチューリッヒの旧市街にある。誰もが知る劇場の名前であり、カフェの名前でもある。 「チューリッヒにノイマルクトあり」と言われるようになった背景には、スイスの演劇界の鬼才バルバラ・ヴェバーとラファエル・サンチェスの存在がある。彼らは国内外の舞台を渡り歩き、インディペンデント系で特別な演劇人として世界中で知られるようになった。そして近年、ノイマルクト劇場の共同ディレクターとして着任したのだ。ここノイマルクト劇場で二人の作品が上演されると、さまざまな世代の観客が押し寄せ、劇場内のカフェの賑わいもさらに増しているというわけだ。
しかし、カフェの人気を支えるのは、劇場の観客だけではない。評判のコーヒーを目当てに常連客が引きも切らず訪れる。ノイマルクトで扱うコーヒー豆は2種類。カフェのオーナー、レネ・ジマーマンさんが信頼する有機農園のコーヒーを厳選しているそうだ。
「私にはノイマルクトの演劇に負けないくらい、質の高い味わいのあるコーヒーをいれているというプライドがある。演劇もコーヒーも、作り手のパッションがなければ意味がないんだ。このふたつはスイス人には不可欠なものだね。うちでは、1日500杯のコーヒーを出してるよ」。
劇場内にはやはり有機野菜を売りにしたイタリアンレストランもあって、アバンギャルドな演劇を観た後に、有機野菜料理とコーヒーで癒されて語り合う、そんな流れを好むファンも多いという。
メニューにはエスプレッソにカプチーノといたってシンプルな定番が並ぶが、小型のビアジョッキ入りカプチーノはちょっと変わっている。レネさんが毎朝、眠気を取るのに2杯のカプチーノを飲んでいたところ、ある日、小型のビアジョッキにたっぷり入れて飲めばいいじゃないか!と気づいたのだそうだ。やってみたらこれが受けた。ユニークな存在として人気メニューのひとつとなっている。
ノイマルクト(Neumarkt) Neumarkt 5 ch-8001 Zürich TEL: 41-044-252-7959 wirtschaft-neumarkt.ch/barcafe 営業時間 9:00〜24:00(無休) 休日 土、日、祝