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COFFEE BREAK
世界のコーヒー-World-
Vol.24 イタリア・ミラノ市在住 クリスティアーノ・ヴェルジェーさん、エンリコ・ヴェルジェーさん兄弟
コーヒーは世界の友達。地球上の至るところで味わい、楽しまれている飲み物です。全日本コーヒー協会では、各国の"コーヒー大好きピープル"たちに現地取材。"地球人のコーヒーブレイク"を紹介します。
うちのエスプレッソは、ぜひブラックで飲んでほしい。
Vol.24 イタリア・ミラノ市在住 クリスティアーノ・ヴェルジェーさん、エンリコ・ヴェルジェーさん兄弟
Enrico Verger(エンリコ・ヴェルジェー 写真右)
職業:レストラン&カフェ経営
クリスティアーノ1966年、エンリコ1970年/ローマ市生まれ
イタリアの中小企業は95%以上が家族経営と言われている。有名ブランドの靴・バッグも伝統のイタリアワインも、そして飲食業界も然りだ。
ミラノ市の地下鉄モスコーバ駅から歩いて1分。レストラン&カフェ「Verger(ヴェルジェー)」は、ヴェルジェー家の兄弟2人が脱サラを決意し、3年前に開いた店。兄クリスティアーノさんが料理、そして弟エンリコさんがカフェ担当で店を切り盛りしている。
兄のクリスティアーノさんは「イタリアのレストランでは、消化を助けると言われる食後のエスプレッソの評価もとても大切で、料理と同じくらいに気を使う。イタリア人は、いくら料理が美味しくても締めのコーヒーがまずいレストランには、2度と訪れることはないんだ」と言う。
そこでカフェ担当として重要な責務を負う弟のエンリコさんが、他店とは違う美味しいエスプレッソのために工夫したのが、コーヒーカップだ。
「ふつう、エスプレッソは保温性が高い厚くて丈夫な専用のカップで出すことが多いよね? でも、僕が選んだのは薄手のコーヒーカップ。口当たりのよい繊細な飲み口を大事にしたいからね。丁寧にカップを温めて、コーヒーは少し温度を高めに抽出する。もちろん、コーヒー豆にもこだわって、ミラノの"ヴェルチェッリ焙煎工房"でキューバ産のアラビカ種100%を購入している。少し高いんだけど、ここのコーヒーは風味は奥深くてクリーミーなのに、切れがある。口の中でまろやかに広がって、後味はふんわり柔らかいんだ」とエンリコさん。
「Verger」にはエンリコさんのエスプレッソ目当てに、料理抜きでコーヒーを飲みに来るだけのお客様も多いと言う。エスプレッソ(1ユーロ)が一番人気で、朝はカプチーノ(1.30ユーロ)、ブリオッシュ(1ユーロ)、手作りクッキー(4ユーロ)などといっしょに朝食をすませるお客様も多い。
「そうそう、うちのエスプレッソはブラックで飲むのがオススメだよ。イタリア人は砂糖をいっぱい入れるのが常識のように言われているけど、本当に美味しいエスプレッソにそれはナンセンスだね。甘いクッキーをかじりながらブラックコーヒー、癖になるから!」