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COFFEE BREAK

世界のコーヒー-World-
バリ島・ウブドゥから。生産地発信のコーヒー文化。

バリ島・ウブドゥから。生産地発信のコーヒー文化。
Seniman Coffee Studio スニマン・コーヒー・スタジオ

開店早々の時間帯、窓際の席に陣取ったパヴィリナさんはチェコから来た長期滞在者。アイスラテを飲みながら観光プランを練る。

左から:カフェの向かいにあるロースタリー。煎りたてが店に。またここがワークショップの会場でもある。/古式ゆかしいサイフォンがリバイバル。/通りに面したテラス席。店は2階部分がメインフロアになっている。
ソーシャルな役割を果たす、コーヒーの可能性を信じて。

メインフロアの大テーブルを囲む多彩な人々。ウブドゥらしい光景だ。

左から:フラット・ホワイトを運ぶスタッフのアリットさん。コーヒーには小菓子と水が付く。/マネージャーのレオ・ウィリーさん。ホテルマンから転身してきた。

左から:バリ島キンタマーニ、スマトラ島アチェ、ジャワ、フローレス等々、インドネシア各地のコーヒー豆が並ぶ様は圧巻。/フルーツがふんだんに入ったミューズリー。/スニマン・スタイルのオートミール・ポリッジ。
Tony Raka Art Lounge トニ・ラカ・アート・ラウンジ

左から:カフェラテをサービスするスタッフ。メニューにはエスプレッソドリンクだけで12種類が載る。/中央の男性がビマさん。今のところ、アートよりもコーヒーに夢中とのこと。/庭に面したカウンター席。開放感満点。

入り口の右手にある空間はテーブル1つだけのゆったりとしたレイアウト。アートを独占できる贅沢!
ファミリーの暮らしを、見てもらいたい。

ココナツミルクに浸した黒米のポリッジにアイスクリームを浮かべたブブール・インジン。/アイス・エスプレッソ・抹茶。

左から:マニュアル・ブリューは4種。こちらはサイフォンで淹れたもの。/オーナーの母親のレシピを生かしたナシ・クニン。/オーナーのハルタワン氏。民族的なアートを主に収集。
Bali Pulina Plantation バリ・プリナ・プランテーション

左から:テラスの縁に立つスタッフのスマワティさん。背後は見渡す限りのグリーン!/熱帯雨林に張り出したテラス席。この辺りは標高が700mほどあって、平地よりもかなり涼しい。
ウブドゥの中心部から7㎞ほど北に位置するテガラランは、峡谷沿いに開かれたライステラスの景観で知られるところ。ツーリストがスマートフォン片手に群がるビューポイントの少し先の森を開いて、2011年にオープンしたこの施設は「コーヒー・テーマパーク」といった趣だ。 一対の狛犬ならぬ豚の石像が脇を固める門を潜るとすぐに見えてくるのは、なんと、いくつもの檻。中にはジャコウネコが飼われている。黒いイタチのような姿をしたこの動物の習性を利用して作られるのが、コーヒー界きっての珍味、コピ・ルワックだ。ジャコウネコはコーヒーの果肉が好物。種子(豆)ごと果実は食べられるが、豆は完全には消化されずに排泄される。排泄物の中から豆を集めて洗浄・乾燥させたものを焙煎してコーヒーにするのだ。イメージ的には美味とは程遠いかもしれないが、動物の体内での適度な分解・発酵を経て、コーヒー豆は旨味を増し、口当たりがマイルドに。手間がかかり大量生産ができないため、価格は普通のコーヒーの5倍前後になる。
左から:ジャコウネコ。/アイスクリームはココナツの実に盛られて登場。カカオも自社で生産している。/フレーバー・コーヒーなど10種類の飲み物が試飲できるセット。
コーヒーの育つ環境で、コーヒーを味わうという体験。

左から:開放感は全てのテーブルに共通する。/炭火の上でコーヒー豆を焙煎するデモンストレーション。ガイド付きで敷地内を見学するツアーもある。

左から:バリ伝統の木彫が施された堂々たる門。ここから先は表の喧騒とは別世界という造りがいかにもバリらしい。/ジャコウネコの習性を使って作られるコピ・ルワックはこのコーヒー農園の目玉。
Juria House Café ジュリア・ハウス・カフェ

左から:この日のコーヒーはシングル・オリジン4種。フローレス島のイエロー・カトゥーラ(果肉が黄色い品種)もあった。/店内には在りし日の平川氏の写真が置かれている。
出会えたらラッキーな、とても貴重なコーヒー。

左から:西ジャワから取り寄せた豆でコーヒーを淹れるスタッフ。淹れ方はハンドドリップと水出しのみ。/狭く雑然としたスペースは友人の部屋に招かれたよう。/ほぼ毎日通ってくるという常連客のディッキーさん。
この貴重なコーヒーの存在を知らしめ、保存のための援助をすることを目的に、平川氏がウブドゥにオープンしたのが、ジュリア・ハウスだった。当初は単なるカフェというよりはワークショップなどを行うための情報発信基地だった。現在は、平川氏の遺志を受け継いだスタッフが、インドネシア各地の貴重なコーヒーを紹介している。ちなみにジュリアは2年に1度しか収穫が行われず、店に入ってくるのも1回につき20kgだけ。体験することができたら幸運だと思うべきものだ。