COFFEE BREAK

文化

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2014.12.25

コーヒーに似合うスイーツ・レッスン【連載第2回・レシピ編】焙煎の度合い

Amazing Sweets Recipes
パリのパティシエとコーヒー焙煎家に習うコーヒーに似合うスイーツ・レッスン
【連載第2回】焙煎の度合い

コーヒーとスイーツの組み合わせには、どんなコツと楽しみがあるのでしょう?美食の都パリの老舗焙煎店当主と一流ホテルのシェフ・パティシエ、彼らと一緒に考えてみる4回連載です。

対談編はこちら

グレープフルーツのチーズケーキ
Le Cheese-cake pamplemousse jaune

【材料:角形タルト(6×6センチ)10個分】
中級者編 難易度★★★☆☆

■ 材料
*すべての要素を前日に作っておき、食べる2時間前に組み立てる。
*型(6×6センチの角形)は20個(土台10個、クリーム10個)用意する。

【チーズのクリーム】
クリームチーズ(フィラデルフィアタイプ) 120g
グラニュー糖 8g
板ゼラチン(水でふやかしておく) 2枚
砂糖 80g
卵黄 1個分
生クリーム 150g

【グレープフルーツのグラサージュ】
グラニュー糖 52g
製菓用グリュコーズ 105g
グレープフルーツの実(皮と種を除き、ピュレ状にしたもの) 70g
水 35g
練乳 52g
製菓用ホワイトチョコレート 105g
板ゼラチン(水でふやかしておく) 3枚
食紅(なくてもよい) 1滴

【土台のタルト生地】
バタービスケット、もしくは焼いたタルト生地(市販のものでよい) 150g
バター(無塩、有塩どちらでもよい。好みで) 10g

【仕上げ材料】
グレープフルーツ 1個
ガムシロップ 適量
土台のタルト生地
チーズのクリーム
グレープフルーツのグラサージュ

■ 作り方

【チーズのクリーム】
[1] ボウルにクリームチーズとグラニュー糖を入れて湯煎にかけ、よく混ぜる。板ゼラチンを小さくちぎって加え、泡立て器でよく混ぜる。
[2] 別のボウルに砂糖と卵黄を入れ、白っぽくなるまですり混ぜる。[1]を加えて混ぜる。
[3] 生クリームを泡立て、[2]のボウルに入れて混ぜる。型(6×6センチの角形)に厚さ2センチほどで流し、ラップをかけて冷凍庫で冷やし固める。

【グレープフルーツのグラサージュ】
[1] 鍋にグラニュー糖、グルコース、グレープフルーツのピュレと水を入れ、103℃になるまで混ぜ溶かしながら温める。
[2] 103℃になったら火を止め、練乳、ホワイトチョコレート、小さくちぎった板ゼラチン、食紅(使う場合)を加えてハンドミキサーでよく混ぜる。密閉容器に入れ、冷蔵庫に入れておく。

【土台のタルト生地】
[1] バタービスケット(もしくはタルト生地)をミキサーにかけ、粉状にする。室温で柔らかくしたバターとよく混ぜる。
[2] 型(6×6センチの角形)に1センチの厚さで敷き詰め、160℃のオーブンで約7分焼く。熱いうちに型から外し、天板にのせて冷蔵庫で冷やす。

【仕上げ】
[1] 食べる2時間前に、冷凍庫からチーズのクリームを取り出す。冷蔵庫から土台のタルト生地を出し、固まったチーズのクリームをのせる。
[2] グレープフルーツのグラサージュを冷蔵庫から出し、湯煎にかけて32℃まで温めて柔らかくし、[1]の表面に薄くのばす。
[3] グレープフルーツの皮をむき、細かくほぐす。グレープフルーツの実の重さの15%ほどのガムシロップで和え、[2]のグラサージュの上にのせる。

3種の焙煎度合いについて。

 コーヒー豆の焙煎度合いは煎る温度・時間によって段階があり、「ライト」「シティ」「フレンチ」「イタリアン」などの呼称がある。現在、その尺度はより細分化。パリでは、ロースターによって焙煎度合いの表現もさまざまで、一般的には「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3段階による表現。そこに「やや」「かなり」などの副詞を添え、イメージを伝えることが多い。

■ 浅煎り
ノルウェーなど、北欧諸国で人気の焙煎度合い。豆の酸味と甘みが生き、瑞々しい軽やかな味わいに仕上がる。コーヒーならではの焙煎香は弱い。
■ 中煎り
豆の持つアロマや風味の幅が最も広く表現される焙煎具合。ヴェルレでは「僧衣色」という、修道士の着衣の明るい茶色で呼び慣らわされている。
■ 深煎り
エスプレッソ用によく使われる焙煎度合い。西欧で最も焙煎の深いコーヒーを好むのはイタリア人で、イタリア風ロースト=(強)深煎り、ということが多い。

文・髙崎順子/写真・吉田タイスケ/イラスト・マツモトヨーコ
更新日:2014/12/25

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