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コーヒー海外事情

おしゃれに楽しむ、フランス流コーヒーブレイク

朝はカフェオレで始まり、エスプレッソをアクセントに1日を過ごすフランス。
愛らしいオブジェが、コーヒー時間を彩ります。

Tasse à café コーヒーカップ

街角のカフェでも個人宅でも、フランスのカップは白が多い。一般的なデミタスは白地にメーカーロゴが浮かび、リモージュの繊細な柄の磁器も下地は白釉。現代作家のミニマムな作品でもそれは変わらない。その「白」には様々なニュアンスがあって、年代物の木のテーブルにも、亜鉛のカウンターにもよく映える。そして一杯のエスプレッソが差し出された時、はっと気がつく。白はフレンチローストの濃茶色を、一番美しく見せる色なのだ。

「マミ・ガトー」のカフェオレボウル
Bols à café au lait de Mamie Gâteaux

ころんとしたフォルムに、少しぼやけたステンシル加工の色付け。19世紀末〜20世紀初頭に多く使われたカフェオレボウルは、独特ののどかな佇まいが魅力だ。写真はティーサロン&ショップ「マミ・ガトー」の販売商品およびオーナーの個人コレクションより。
[A] 大:直径13cm高さ6〜7cm、中:直径10.5cm高さ5.5cm、小:直径9cm高さ5cm。1個15〜35ユーロ
Mamie Gâteaux
66 rue du Cherche-Midi 75006 Paris
www.mamie-gateaux.com

ベルナルドーの「アノ」シリーズ
Tasses ANNO de Bernardaud

1863年創業のリモージュの老舗は、現代作家とも積極的にコラボ。フランス人デザイナー、シルヴァン・デュビュイッソンによるデミタス「アノ」は、周囲の輪が取っ手代わり。熱いコーヒーを注いでもカップを持てる。
[B] 6.7×5.7cm 、2個セット125ユーロ〜。周囲の輪の色が赤、青、パール、金、銀の5色展開
www.bernardaud.fr

ツェ&ツェのカップ
Tasses Assoiffées de Tsé&Tsé Associées

フランスのみならずいまや世界で人気の女性二人組雑貨クリエイター、ツェ&ツェのカップはタンブラー型。「喉が渇いた時のカップ」というシリーズ名もまたユニークだ。アイスコーヒーを入れて、ごくごく飲みたい。
[C] 7×7.5cm、白無地と金箔加工の2色展開。白19ユーロ、金34ユーロ
www.tse-tse.com

ル・プティ・アトリエ・ド・パリのエスプレッソプレート
Set espresso du Petit Atelier de Paris

おままごとのように愛らしいエスプレット・セットはパリの陶器・木工作家「ル・プティ・アトリエ・ド・パリ」の作品。載せる砂糖やお菓子を考えているだけで、一人のコーヒーブレイクもより楽しくなる。
[D] 木のプレート14.2×9.3 cm、カップ6.5×6.5 cm、マドラー11 ×1cm、26ユーロ
www.lepetitatelierdeparis.com

アスティエ・ド・ヴィラットのカップいろいろ
Tasses variées d’Astier de Villatte

パリに工房を持つ食器クリエイターは白のコーヒーカップがお得意。黒土に彩度の強い白釉をかけた独特のニュアンスの白陶で、様々なフォルムのカップを提案している。極薄の繊細な手触りだが、見た目より丈夫。
[E] 十字の浮き出し模様が入った「チュイルリー」14.5×9×10cm、77ユーロ
[F] 三色旗カラーを施した「トリコロール」6×8×6cm、66ユーロ
[G] 質感が生きるミニマムな形「サンプル」6.5×6.5×6cm、42ユーロ
[H] 低めの寸胴が愛らしい「リアン」10.5×10.5×5.5cm、66ユーロ
www.astierdevillatte.com

Sucres 砂糖

溶けて消えてしまうものなのに、フランスのコーヒーシュガーは色・形の種類が豊富。不思議に思って観察すると、この国には「溶かす」だけでなく「コーヒーに浸してかじる派」が少なからず存在するのだ。二本の指で大事につまみ、そっとエスプレッソに浸す。少し柔らかくなったところをカリリ、となんとも幸せそうに食べる。色とりどりのお砂糖はコーヒー時間を飾るアクセサリー、かつ、目にも舌にも嬉しいスイーツなのである。

カナシュックのシックなお砂糖
Sucres chics de CAN À SUC

クリエイターのピエール・ボスク=ビエルヌは90年代、高級ジャムから砂糖に転身した人物。「砂糖に美しい動作とポエジーを与えたい」との考えがきっかけだった。シックな色と形で、高級ホテルの顧客も多い。
[I] 氷砂糖とマドラーが一体化。9cm、1本4〜6g、価格非公開
[J] ハート形の精製糖、未精製糖。1個4.1g、価格非公開
[K] 黒トレーに映える、ダイヤモンド型の砂糖。1個1.1〜1.7g、価格非公開
[L] 中央の穴に棒や糸を通し、積み重ねても美しい。1個5g、価格非公開
www.canasuc.com

ベル・ド・シュクルのカラフルシュガー
Sucres mignons de Belle de Sucre

色とりどりの美しいシュガーコレクションは、女性クリエイター、クレール・ヴァンサンによるもの。16世紀の砂糖にインスパイアされた繊細で愛らしい商品は、ロワレ県ナルジーで一つ一つ手作りされている。
[M] パステルカラーのもとはベータカロチンやビーツなどの植物性色素。1個1g〜5.6g、価格非公開
www.belledesucre.com

Petits gâteaux et Chocolats 小さなお菓子とチョコレート

「チョコひとかけ、いる?」コーヒーを出された時、かなりの高確率で言われる言葉。特に午後のコーヒータイムに、甘いスイーツはマスト・アイテムだ。その時間の主役はあくまでコーヒーなので、クリームたっぷりの華やかなフレンチ・パティスリーが登場することは意外にも少ない。チョコレート、ビスケット、マカロンのような一口でつまめるもの、そして、コーヒーに浸して(またもや!)柔らかく変化する食感を楽しめるものが主流だ。

変わり種ショコラ
Chocolats uniques et originaux

コーヒーのお供は正方形のビターチョコかボンボン・ガナッシュが多いが、中には変わり種も。くすっと笑いが漏れるユニークな形状や、物語のあるチョコレートをチョイスすれば、ゲストとの会話のきっかけにもなる。
[N] 中部フランスの職人、ダニエル・メルシエのカカオ72%スプーン型ビターチョコ。11.5×2.5cm、1本90g、10本9.90ユーロ
www.daniel-mercier.com
[O] チョコ好きだったマリー・アントワネットの思い出に、薬剤師ドゥボーブが作ったもの。直径4〜4.5cm、1枚30〜40g、200g28ユーロ
www.debauve-et-gallais.fr

伝統的なビスケット
Biscuits traditionnels

小麦粉をベースに砂糖とバター、卵を加えて歯ごたえよく焼き上げた素朴なビスケットやサブレは、コーヒーに寄りそうスイーツの王道。カフェオレと一緒に、朝ご飯代わりにする人も多い。
[P] アルザスの伝統菓子パン・ダニスをミニサイズで焼き上げたビスケット「パシアンス」。直径2.5cm、150g3.33ユーロ(卸価格)
www.dessert-innovation.fr
[Q] 1886年に商品化され、いまや誰もが知る国民的菓子になったバタービスケット「LU」。6.5×5.3cm、1箱1ユーロ前後
www.lu-france.fr

地方菓子
Spécialités régionales

フランスで田舎の家にお呼ばれすると、コーヒータイムには各地方自慢の銘菓で迎えてくれる。マカロンなどの定番も、焼き加減や配合で微妙に食感が違うのが楽しい。パリの百貨店で買えるものもある。
[R] しっとりが身上のナンシーのマカロン。乾燥したらコーヒーカップのふちに載せ、蒸気で柔らかくする。直径8〜10cm、24個15ユーロ〜
www.macaron-de-nancy.com
[S] 1905年に誕生した南西の山のお菓子「ピレネー・ビスケット」はフワフワ、サクサク。10×4×2.5cm、12個2.4ユーロ www.biscuiterievedere.com

パン屋さんのミニスイーツ
Petits douceurs de boulangerie

近所のパン屋さんのミニスイーツは、自宅用の気軽なお茶受け。お客さまにはタルトやエクレアのプティフールを揃え、家族だけのコーヒータイムなら粒砂糖を振った素朴なシュー菓子「シューケット」が定番だ。
[T] バターの旨みがこっくり、パリのベスト1にランキングされた「ル・カルチエ・デュ・パン」のシューケット。100g3ユーロ www.lequartierdupain.com

文・髙崎順子 / 写真・篠あゆみ  1ユーロ=約103円(2012年9月現在)
更新日:2012/10/26



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