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コーヒービジネス最前線

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     世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
     眠らない街、ニューヨーク。常に忙しい都会では、頭を爽快にしてくれるコーヒーが不可欠で、同時にお酒もとっても大切な存在です。ニューヨーカーにとって大事な二つの要素を一緒にした、とあるカルチャーが流行っています。それはコーヒーにアルコールが入った「コーヒーカクテル」。コーヒーにもお酒にもうるさいニューヨーカー納得の、コーヒーカクテルを提供するお店を紹介します。まずは老舗のコーヒーショップから。

    伝統的なメニューを進化させた、7種のコーヒーカクテルを。

    Vol.93 アメリカ合衆国:コーブリック・コーヒー(Kobrick Coffee)
    www.kobricks.com/Cafe.aspx

    アメリカ合衆国:コーブリック・コーヒー(Kobrick Coffee)

    伝統的なエスプレッソ・マティーニの変化球、「メキシカン・ジャンピング・ビーン」(15ドル)を作っている様子。ヴォッカの代わりにテキーラをベースに、「リストレット」と呼ばれる、通常の半分の水の量で入れるエスプレッソとリキュールを加えたカクテル。

     「コーブリック・コーヒー」は、1920年に創業した老舗。オープン当初からコーブリックファミリーの家族経営で、現在は4世代目のスコット・コーブリックがオーナーだ。オリジナルのコーヒーをローストし、長い間 ホールセールのみの運営だったが、2016年に初のカフェをオープンした。
     コンセプトは「コーヒーとカクテルを提供する、ヨーロッパのカフェのようなスポット」で、スペシャリティはコーヒーカクテル。現オーナーのスコットさんがこのアイデアを考案した。ミクソロジストと試行錯誤を重ね、現在の7種類ものメニューにたどり着いた。
    「セント・ジョージ・ノラ・コーヒー・リキュール」社のコーヒーを原料に使用したリキュールに、コアントローとシャルトルーズ酒、「ラフロイグ」社のスコッチウィスキーを混ぜたコーヒーカクテル「ステイ・アット・ホーム・ダッド」は、ほんのりと甘みが薫るドリンク。かすかなコーヒーの苦味も漂う。「キョウト・ネグローニ」は、ジンとカンパリに同店のケニア産のコールドブリューのコーヒーをミックスしたカクテル。ジンのドライな味わいと、カンパリの風味がまろやかなハーモニーを奏でる。コールドブリューは、京都で人気のサイフォンを使用していることからこの名がついたそう。

    アメリカ合衆国:コーブリック・コーヒー(Kobrick Coffee)

    [左]どれも繊細な口あたりで、コーヒーのビターな味わいを生かしたカクテル。(各15ドル)[右]「ステイ・アット・ホーム・ダット」(15ドル)を作ってくれた、マネージャーのブライアン・アバーブッフさん。

    「コーヒーカクテルといえば、エスプレッソマティーニや、アイリッシュコーヒーが定番ですが、さらにクリエイティブに進化したカクテルを提供したかった。クラフトマンシップに基づき、昇華したドリンクです」と、マネージャーのブライアン・アバーブッフさん。凝ったコーヒーカクテルのメニューは、他店ではあまり味わえないから、お客さんに喜ばれ、リピーターも多いと話す。

    アメリカ合衆国:コーブリック・コーヒー(Kobrick Coffee)

    [左]創業当時はダウンタウンで、現在はニュージャージー州でオリジナルの豆をローストしている。[右]黒を基調にまとめたクラシックなインテリア。店内はぼんやりと暗く、ボヘミアンな雰囲気が漂う。

     お店のロケーションは、繁華街として知られるミートパッキング地区。朝方4時まで営業しているため、周辺のホテルに滞在している観光客からローカルの人まで、様々な種類の多くの人々が訪れる。まるで創業当時の1920年代から、この場に存在していたような、古めかしい趣のインテリアが落ち着いたひと時を提供してくれる。「おいしいコーヒーカクテルを作るには、腕の良いバリスタで、またバーテンダーでないといけません。同店のスタッフは敏腕揃いなので、レベルの高いドリンクを提供しています」と、ブライアンさんは胸を張る。伝統的なメニューを進化させレベルアップした、コーヒーカクテル。今後もさらに話題を呼びそうだ。

    〈カフェ情報〉
    コーブリック・コーヒー(Kobrick Coffee)
    www.kobricks.com/Cafe.aspx
    24 Ninth Ave., New York, NY 10014
    TEL: 212-255-5588
    営業時間 7:00~翌4:00(月〜金)8:00~翌4:00 (土・日)
    無休

    *1ドル:約107円(2019年6月現在) 
    写真=加藤里紗 取材・文=長谷川安曇(ニューヨーク市在住)
    更新日:2019/7/1



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