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コーヒービジネス最前線

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世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
ブラジルでもカフェでグルメなコーヒーが浸透するなか、より美味しいコーヒーを自宅でも楽しもうと、良質の豆とコーヒーグッズを求める人が増えています。Vol.58では、ブラジル南部クリチバ市で営業するコーヒー専門店「モカ・クルビ」と木工スタジオ「ウッド・スカル」がコラボ制作した木製ドリッパーを紹介します。

自分とコーヒーとの日々を刻む木製ドリッパー

Vol.58 ブラジル:ウッド・スカル+モカ・クルビ(Wood Skull + Moka Clube)
www.woodskull.com.br
mokaclube.com.br

ブラジル:ウッド・スカル+モカ・クルビ

モカ・クルビの裏庭のワークスペースで談笑するモカ・クルビ代表ウーゴ・ロッコさん(中央)とウッド・スカルのダニエル・フェラレジさん(左)とジエゴ・セバスチャンさん(右)。ロッコさんとセバスチャンさんは高校時代からの旧友で、日頃からコラボ制作の意見交換を重ねる。

 人口187万を擁するブラジル第7の都市クリチバを拠点に、「モカ・クルビ」は、ブラジル南部の顧客を主な対象として良質のコーヒー豆の焙煎と販売を行っている。2012年にネット販売のみで創業したが、需要の増加によって2015年に店舗を構え、近隣の訪問営業も行うようになった。
 一方、同じ街で木工スタジオを営む「ウッド・スカル」は、それまでのインテリア家具制作に加えて、2015年から自らのデザインによる電源不要のスマートフォン用スピーカーやカットボード、栓抜きなど、日常生活を楽しく彩る木工雑貨を発表してきた。
 コーヒーを楽しむ日常のひと時を演出したいという両者の思いは、それぞれの代表が旧知の仲だったこともあり、トントン拍子で発展し、木製ドリッパーというかたちで具現化した。しかし、その制作には困難がともなった。

ブラジル:ウッド・スカル+モカ・クルビ

[左] クリチバ市郊外のウッド・スカルの木工所で、熟練の職人がドリッパーを仕上げる。[中] 硬質かつ施工性に優れたガラパ材を使用。円錐の内側には輪状の溝が彫り込まれている。[右] ネット通販から始め、今では訪問販売も始めた。「ブラジル豆のプロモーションで今年は日本に行くよ!」とロッコさん。

 当初、素材として選んだ松の木材は耐久性が低かった。デザインを優先してつくった立方体のドリッパーは重量過多であった。試行錯誤を重ねた挙句、タンニンが少なく、硬質なガラパの木材を使用して、現在の形状のドリッパーが完成した。
 木製ドリッパーはネットと店舗で販売するほか、モカ・クルビ代表のウーゴ・ホッコさんの営業活動により、クリチバとサンパウロの複数のカフェで使用されている。先進的なカフェの多いサンパウロでは、この木製ドリッパーしか使用しないカフェも登場した。

ブラジル:ウッド・スカル+モカ・クルビ

[左] 木製ドリッパーを使用するクリチバのカフェ「パポーラ」。内装の木材や観葉植物と調和して安らぎのひと時を演出。[右] ドリッパーを中央に左側はモカ・クルビが焙煎したコーヒー豆2種で、右側はウッド・スカルの電源不要のスマートフォン用スピーカーとまな板。

 さて、気になるコーヒーの味はいかがか?ニュートラルなガラス製やセラミック製のドリッパーと異なり、木の香りとほのかな甘味が加わるように感じた。
 「使い始めは、木の香りが強いので、ドリッパーを湯煎してから使ってください」とウッド・スカル共同経営者の一人ダニエル・フェハレジさんは勧めてくれた。2016年3月に発表された木製ドリッパー、その珍しさも手伝ってか現在では、月間100個ほどの注文を受けているそうだ。使えば使うほど自分とコーヒーとの日々が刻まれ、「いい味」を醸し始める。そんな一品のようだ。

〈カフェ情報〉
「ウッド・スカル」(Wood Skull)
Tel. 55(41) 3093-9381
Rua Gutemberg 585, Vila Mariantonio, Curitiba
営業時間 09:00〜12:00、13:30〜18:30
定休 土・日・祝祭日

「モカ・クルビ」(Moka Clube)
Tel. 55(41)3039-2756
Rua Barão dos Campos Gerais, 372, Juvevê, Curitiba
営業時間 土曜日 9:00~14:00 その他の時間での訪問は要予約
定休 日・祝祭日

*1ブラジルレアル=約33円(2017年6月現在)
文・写真=仁尾帯刀(サンパウロ市在住)
更新日:2017/7/15



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