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コーヒービジネス最前線

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世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
Vol.1&vol.2 では、イギリス・ロンドンの公共スペースカフェで頭角を現した【ベヌーゴ】【ペイトン&バーン】2社をご紹介します。ともに家族経営で細やかな心配りを大切にしながら、支店を増やしてきました。

オーナー自ら「抜き打ち検査」で管理、公園カフェのクオリティ。

Vol.2 イギリス:ペイトン&バーン(Peyton & Bryne)
www.peytonandbyrne.co.uk

ベヌーゴ

セント・ジェームズ王立公園内の「イン・ザ・パーク」1階カフェテラスでくつろぐ観光客たち。2階テラスからは宮殿や国会議事堂が望める


 ロンドンを訪れる観光客が必ずといっていいほど足を運ぶ観光スポットに、バッキンガム宮殿、ビッグ・ベン、トラファルガー広場がある。この3カ所を結ぶ中間地点に位置するセント・ジェームズ王立公園は、常に花が咲き乱れ緑豊かで、ロンドンっ子にとって都会のオアシスとなっている。
 この公園内にあるカフェは「イン・ザ・パーク」。アイルランド出身のペイトン家、兄オリバーと妹ショバーンが率いる「ペイトン&バーン」が経営する。1990年代に大型レストランを次々とオープンし、その名を世に知らしめたオリバーさんだが、ここ10年で公共スペースへの進出が目立っている。特に、公園や庭園などの9カ所のオープン・スペースでのカフェ経営で手腕を発揮している。

花であふれるセント・ジェームズ王立公園とスタッフ

(左)花であふれるセント・ジェームズ王立公園。池にはペリカン、アヒル、鴨なども (右)客が途切れた一瞬にひと息つく、スーパーバイザーのレミさん(左)とマネージャーのロスさん

 「ペイトン&バーン」のカフェの特長は、ケーキの種類が豊富で味がよいこと。これは自社工場で全種のケーキ、パン、パイを焼いているので、品質管理が可能だからだ。それに加え、連日オリバーさん自ら各カフェのケーキを食べ歩き、「抜き打ち検査」を実行するほどの念の入れようだ。「イン・ザ・パーク」のスーパーバイザー、レミさんによると「抜き打ちだからこちらも緊張するけれど、彼の意気込みが伝わってきて、経営理念も理解できる」と語る。また、コーヒー豆は、レインフォレスト・アライアンス認証マーク付きのアラビカ種をエルサルバドル共和国から買い付けている。

「イン・ザ・パーク」のコーヒーと食事

(左)季節ごとにケーキの種類を変え、リピート客を楽しませる、3ポンド前後 (中)アラビカ豆100%のフラットホワイト、2.50ポンド。豆は通販もする。227ℊ5.50ポンド (右)塩分を控えた自家製スモークサーモンと炒り卵の朝食、10ポンド。夏用にバーベキューメニューも加わった

 このカフェの大多数の客は、国内外の観光客だ。サンドイッチ、ケーキ、ホットドリンクをテイクアウトし、カフェテラスや公園の芝生の上で食べるのが主流。だが、官庁街が近くにあることから、キャメロン首相を始め、閣僚、官僚たちがふらりとやって来て、コーヒーとケーキで息抜きをし、国政から離れられる憩いの場所ともなっている。オリバーさんの目も隅々にまで光るはずだ。ホットドリンクはあくまでも熱々で提供し、ケーキの補充も怠らない。ツーリストからエリートまでを満足させるカフェのコーヒーは、まろやかさと酸味のバランスがとれた美味しさだ。

〈カフェ情報〉
イン・ザ・パーク(Inn The Park)
www.innthepark.com
St. James’s Park, London, SW1
Tel.020・7451・9999
8:00〜23:00(月〜金) 9:00〜23:00(土・日) 無休

*1ポンド約172円(2014年4月現在)
写真・文=かがわみちこ
ロンドン市在住
更新日:2014/5/15



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