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コーヒービジネス最前線

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世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
今回は世界屈指の貿易港、オランダのロッテルダムとベルギーのアントワープから。コーヒーを定型封筒で郵送するというサービスをご紹介します。シンプルで機能的、センスが光る封筒にもご注目ください。まずは、ロッテルダムのコーヒー焙煎所&カフェのデリバリー・システムをどうぞ。

工科大学の研究者が始めた、新鮮コーヒーデリバリー。

Vol.35 オランダ:スティルマン(Stielman)
www.stielman.nl

スティルマン

郵便受けに入るサイズの封筒でお気に入りのコーヒーが届く、デリバリーサービス。175gと350gのパッケージがある。デザインコンシャスなラベルを貼った専用の茶封筒は、イージージッパーつき。定期購買は、ミニマムオーダーが4週間分。

 世界でも有数の貿易港で栄えてきたロッテルダムの街には、いたるところに昔の港湾倉庫が残っている。2014年にオープンした街の人気スポット「フェニックス・フード・ファクトリー」も、かつてコーヒー豆の保税倉庫だった建物を改装したフードコート。コーヒー焙煎所&カフェ「スティルマン」は、ここに店を構えている。
 店内のカフェカウンターは、コーヒーを注文する人や豆を買いに来た人たちの長い列ができ大盛況だ。オランダには、コーヒー好きがとても多い。
「ある統計によると、オランダ人一人当たりのコーヒー消費量は1日平均3〜4杯です」と説明するのは、スティルマンのオーナー、エドウィン・オーフェルマルスさん。趣味だったコーヒーの焙煎が、いつの間にか本業になったという工科大学の研究員だ。

スティルマン

[左] オーナーのエドウィン・オーフェルマルス氏。デルフト工科大学の研究員。趣味が昂じてコーヒー焙煎を本職にした。[中] スティルマンが店を構えるのは、かつてコーヒー豆の保税倉庫だった建物を改築した「フェニックス・フード・ファクトリー」。[右] 産地が異なるコーヒーは味も香りも異なることをアピールするため、それぞれのコーヒー豆を目立つように陳列。

「データ分析は習慣」という彼が考案した2週間分のお気に入りのコーヒー豆を郵送するデリバリー・システムは、この統計値からインスパイアされたものだと言う。
「この値を基準に計算すると、一人当たりの豆の消費量は2週間で350gです。2週間というスパンは、焙煎後のベストクオリティの保持が可能な期間、そして350gは普通の書類サイズの封筒に入れることができる豆の量。このファクトを組み合わせたのが、ポスト投函サイズの定期郵送デリバリーです」。そう説明するエドウィンさんは、エチオピア、ルワンダ、ケニア、コロンビア、ブラジル産の厳選した生豆を、焙煎後1週間以内に発送している。焙煎鮮度を保持するために、1週間以内に売り切ることをハウスルールにしているからだ。

スティルマン

[左] インダストリアルな様相そのままにフードコートに変身した倉庫は、ロッテルダムの人気スポットになっている。[右] 目の前には、ロッテルダムの近代的なスカイラインがそびえる。現在も開発が進むダイナミックな街並み。

「まだ趣味で焙煎をしていた頃の試行錯誤の中で、焙煎鮮度が豆の味わいを生かしも殺しもすることを痛感したんです。カフェの混み具合次第では、品切れや余剰を出すリスクもありますが、どんなに豆や焙煎技術が優れていてもよい状態で飲まなければ意味がないですからね」。スティルマン特注のデリバリー用封筒には、新鮮な香りとともにそんなエドウィンさんのこだわりもしっかりと詰まっている。

〈カフェ情報〉
スティルマン(Stielman)
www.stielman.nl
Fenix Food Factory Veerlaan 19D, 3072 AN Rotterdam
Tel. なし
営業時間 
10:00〜19:00(火〜木)
10:00〜20:00(金) 
10:00〜18:00(土)
12:00〜18:00(日)
月 定休

*1ユーロ=123.60円(2016年4月現在)
写真・文=ユイ・キヨミ
アムステルダム市在住
更新日:2016/5/1



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