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コーヒービジネス最前線

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世界中で愛されるコーヒー。楽しみ方、味わい方は、お国柄によっても千差万別です。コーヒービジネスもまた、その都市ならではのチャレンジを重ね、さまざまな広がりを見せています。
オランダではいま、「コールドコーヒー」が新しいコーヒーカルチャーのひとつとして注目されてきています。オランダのコーヒーといえば「ダッチコーヒー」。われわれ日本人には冷たい水出しコーヒーとして知られた飲み物です。しかし、じつはオランダ人にとっては「ダッチコーヒー」は長い間未知のものだったのです。Vol.15では、「ダッチコーヒー」と韓国で初めて出会った大学生が、その感動を再現しようと誕生させたバタビアコーヒー社を紹介します。

「ダッチコーヒー」を、オランダでも普及させるべく生まれた新ブランド

Vol.15 オランダ バタビアコーヒー (BATAVIA COFFEE)
bataviacoffee.com

オランダ バタビアコーヒー

韓国で初めてダッチコーヒーを飲んだというジッツ・クロルさん(左)とロベルト・ナイホフさんは、昨年秋、オリジナルのダッチコーヒーブランド「バタビアコーヒー」を設立した。ライデンという学生街に小さな事務所と製造所を構える。

 “水出しコーヒー”として知られるダッチコーヒーの起源は、かの東インド会社が活躍した時代まで遡ると言われている。一説によれば、かつて植民地だったインドネシアで栽培していた当時のコーヒーは苦みが強く、より飲みやすくするために試行錯誤した結果生まれたのがダッチコーヒーだとか。その後日本や韓国には広まっていったが、冷たいコーヒーや紅茶を飲む習慣がなかったオランダには全く普及しなかった。
 そんなオランダで人気が高まり始めているのが、冷水をゆっくりとドリップしていく濾過式のダッチコーヒーや、水にコーヒーを長時間浸し込んだあとに濾過する冷浸式のコールドブルー・コーヒーだ。近年のスローコーヒーのブームともあいまって、手間暇をかけて製造されたこだわりのブランドに注目が集まる。

「バタビアコーヒー」

左:「バタビアコーヒー」は氷水でドリップ。右:ネットショップでダッチコーヒーメーカーも販売している。商品のコーヒーは特別な装置で製造しているが、そちらは企業秘密!

 中でも、氷水でドリップする「Batavia Coffee」社のダッチコーヒーは、まろやかで深い風味が特徴。味わいの異なる3種類のボトル入りコーヒーを揃えている。
25歳のジッツ・クロルさんと26歳のロベルト・ナイホフさんのふたりがこのダッチコーヒーブランドを立ち上げたのは、昨年の10月のこと。留学先のソウルで、ジッツさんが「生まれて初めてダッチコーヒーを飲んで、そのおいしさに魅了された」のがことの始まりだと言う。「初めてのダッチコーヒーの体験で驚いている僕を見て、店員は“オランダ人なのにこれを知らないの?”と逆に驚いていました」と笑う。ふたりは、そのダッチコーヒーをオランダに呼び戻し、さらに磨きをかけて売り出したのだ

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左:ウィスキーのような感覚でオンザロックで楽しむのがおすすめ。右:3種類のダッチコーヒーは、エチオピアのイルガチェフェとリム、コロンビアのサントゥアリオの豆を使用。1本4.95ユーロ。

 大学で心理学を学んだ二人は、卒業後、新しいコーヒーブランドの設立を目指して、約80種類の豆をあらゆる挽き方と入れ方で試作したと言う。その結果、豊穣でフルーティーな味わいのエチオピアのイルガチェフェ、濃厚でハーブのような独特のうまみを持つコロンビアのサントゥアリオ、チョコレートやシトラス、シナモンを彷彿させる風味がバランス良く融合したエチオピアのリムの3種を14~18時間かけて氷水でドリップする方法を採用した。
 まるでワインのような風格のボトルデザインも、ジッツさん自ら手がけたもの。これまでのコーヒーのイメージを覆す、新鮮なルックスだ。
 「当社のコーヒーは、オンザロックで楽しんで欲しい。冷水で一滴ずつ静かに落としていくことで、コーヒー特有の苦みは出さずにうまみだけを抽出しています。熱していないため酸化も遅く、未開封で1ヶ月、開封後も数日は冷蔵庫で保存できます。カフェインが強いので、眠気覚ましの効果もてきめん!!」
と若い創設者二人は説明する。
「感動的なコクと味わい!」これが、一杯飲んだ後の、取材者の正直な感想である。

バタビアコーヒー(BATAVIA COFFEE)
http://bataviacoffee.com
Monnikenstraat 1, Leiden,Amsterdam
Tel.61-984-1379

*1ユーロ=約129円(2015年3月現在)
文・写真/ユイ・キヨミ

更新日:2015/3/1



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