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国際コーヒー機関事務局長インタビュー 世界中に美味しいコーヒーを届けたい。

ロンドンを本拠地とする国際コーヒー機関(ICO)。10月1日「コーヒーの日」の記念式典のため来日した事務局長のロベリオ・オリヴェイラ・シルヴァさんに、都内のホテルにてインタビューを行った。

Q コーヒー生産国と消費国のフォーラムの場であるICOは具体的にどんな活動をしているのでしょうか。

A 年2回、8ヶ国16団体が集まり討論を行っています。日本、欧州、アメリカ、カナダ、ロシアなどのコーヒー協会をはじめ、民間の諮問組織も交えて意見交換がなされています。このデータをまとめ、世界中に発信していくのがわれわれの役割です。

Q いつ設立されたのですか?

A 発端は1960年です。貧しいコーヒー生産国の援助を目的に、適正価格で取り引きが行われるよう、商品協定の場として活動が始まりました。コーヒー生産国である途上国に輸出を促し、農民の生活向上をはかるとともに、消費者に美味しいコーヒーを届けるシステムを作ることを目指したのです。こうして1962年、国連によりコーヒー協定が制定され、翌年には当時先物取り引きの中心地であったロンドンにICOが設立されました。その後、アメリカなどが自由貿易を求めるようになると、商品協定としての機能は崩壊します。現在は生産量と消費量、在庫などのデータバンクとしての役割を中心に、中小のコーヒー農園を支援する活動を行っています。

Q コーヒー生産においても温暖化などの気候変動が問題になっていますね。

A コーヒー農家にとって深刻な課題です。とくに中米では2年ほど前から降雨量が増加し、サビ病が大発生しています。繊細で地理的な栽培条件も限定されるアラビカ種は、生産量が減っているのです。これに対しては品種改良も行われていて、コロンビアでは病気に強いカスティージョという品種の栽培が軌道に乗り始めています。世界中でコーヒーの需要が伸びているなか、美味しいコーヒーを作るため、各国の代表者がICOで情報を交換し合っているのです。

Q 近年、コーヒーの消費量は順調に伸びてきています。

A 年平均2.5パーセント増の勢いです。現在世界のコーヒー消費量が1億4500万袋(※)ですから、この傾向が続けば2020年には1億7500万袋が消費されるようになるでしょう。

※1袋=60㎏

Q いわゆる新興国の消費量も増加していますね。

A BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の市場はとても大きいですね。昔は生産する一方だった国々も消費量が急激に伸びています。とくに中国は年々増加していて、北京では若い人がカフェに行くのがステイタスになっているようです。

Q 日本にもさまざまなスタイルでコーヒーを飲む文化が根付いています。

A 日本にはいつ来てもダイナミックなエネルギーを感じます。今回の滞在では、コンビニエンスストアのセルフサービスコーヒーに驚かされました。誰でも手軽にコーヒーが飲める日本のアイディアは世界に広めるべきですね。

Q 日本では1983年から10月1日を「コーヒーの日」として提唱しています。

A 今回はそのお祝いをするため、東京へ駆けつけました。ICOでも今年、この日を正式に「コーヒーの日」として制定したので、来年の10月1日はミラノでお披露目し、世界中にアピールしていきますよ。

※クリックで拡大します。

ロベリオ・オリヴェイラ・シルヴァ
ICO事務局長

1963年ブラジル生まれ。ブラジル農務省コーヒー部長、ブラジルコーヒー輸出業者連盟事務局長などを経て、2011年ICO事務局長に就任。コーヒーには小学生の頃から親しんでいたという無類のコーヒー好きで、いまも一日5杯は飲む。

文・久保寺潤子/写真・平岩 享
更新日:2014/12/25



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