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コーヒー海外事情

内藤毅の世界探訪 Vol.7[カフェの看板19カ国]

お国柄の表れる内装は、旅を彩るカフェの思い出。

人々の憩いの場であるカフェの内装、飾ってある絵や置物にはお国柄が表れて面白い。治安の悪い国でもカフェは平和な場所。コーヒー豆の収穫風景などが描かれていた。

 東アフリカのコーヒー産地ブルンジの首都ブジュンブラは、内戦はかなり前に終わっていたが治安が悪かった。街の中心の市場の前には小銃を手にした警官が非常に多い。市場に入ると親切なおばちゃんに「スラれるからバッグは前にかけな」と注意され、干し魚売り場では私のバッグに手をのせただけの男がスリと疑われ、何人もの男たちから殴られる。立場が逆になったらと思うとゾッとし急いで外に出た。ところが、一息入れて写真を撮っていると危うく小銭入れをスラれそうになる始末。オープンカフェでは小銃片手の警備員に撮影を止められた。一方、市場を離れたカフェは平和。店の人はカメラを向けると照れて逃げ出した。国産コーヒーが並び、窓にはコーヒー豆の収穫風景が美しく描かれていた。

少し不気味な絵も、カフェでは愛されキャラ。

 成長著しい南部アフリカのモザンビーク。訪れた内戦終結直後当時は全土に地雷が埋まり、まだ危険だった。だが、バスで着いた中南部のマシシは海に大きな帆の渡しが浮かぶ美しい街。泊まったドルフィンホテルは村上春樹の小説に出てくる「いるかホテル」と同名で、何故か嬉しい。

 ただ、一階のカフェの不気味な絵にはビックリ。人間をデフォルメしたような坊主頭で裸の生き物たちが蠢いていた。人気があったのか、似た絵を首都の路上でも何枚も見かけた。だが再訪した2009年には一枚も見なかった。内戦と関係があったのか。

 私の好きなノルウェーの国民的画家ムンクの代表作「叫び」も暗くて不気味だ。これが小さな人形になり、オスロのカフェに置かれていたのには仰天してしまった。世界的名画の人形化は許されるのか。でも、ノルウェーでは国民的アイドルなのかもしれない。カフェの棚の人形には不気味さはなく、可愛げすらあったから不思議だ。

アジア & オセアニア Asia & Oceania

ベトナム
世界2位のコーヒー豆生産国。首都ハノイはカフェが非常に多く、客は店の外が好き。店の中さえ、壁に建物の絵を描いてあるのだから驚く。

マレーシア
中国人の多い国。墨で書かれた漢字は一種のアート。そう言えば書道は中国生まれだ。

東ティモール
コーヒー産地。21世紀初の独立国。革命家ゲバラが人気で、Tシャツや店に肖像が。

キルギス
中央アジアの山岳地帯で見た伝統的移動式住居ユルタ。首都ビシュケクでは店に使う。

アフガニスタン
イスラム色が強く、モスクの絵のある店内は男だけ。外を歩く女性は網目の布で顔も隠す。

フィジー
開放的な南太平洋の島。壁の女性はどこかゴーギャンの描いたタヒチの女性を思わせる。

北米 & 中南米 North America & Latin America

アメリカ
パステル色の美しいアールデコ調建物が並ぶマイアミビーチ。天井から、おや牛が。

アメリカ
世界のコーヒー文化の中心地シアトル。図書館の古い資料室のようなブックカフェ。

ニカラグア
内戦中だったが首都マナグアの女性は陽気。コーヒー生産はドイツ人が始めた。

ヨーロッパ Europe

ノルウェー
ムンクはきちんと上着にネクタイ姿で描いていた。「叫び」人形を見たら、彼は叫びそう。

チェコ
首都プラハ。外観は重厚な中世ヨーロッパ風。店中では壁一面、可愛いお化けが遊ぶ。

スウェーデン
テーブルには白い水仙。棚にネコがと思ったら木彫り。しゃれた遊び心が心に残る。

オーストリア
「クリムトの絵は人の動作を知るのにいい」とロボット博士に教わってからファンだ。

リトアニア
バルト3国の1つ。絵の引き立て役の額縁が発想の転換で主役に。もしかして額縁の逆襲かも。

スロベニア
旧ユーゴスラビアの国。首都リュブリャナのシンボルは竜。駅のカフェの天井にも。

ルクセンブルク
統計では1人当りのコーヒー消費量が世界でもトップクラスの国。幻燈で映し出された時計の針はちゃんと動いている。

中東 Middle East

エジプト
ラマダン(イスラム教の断食月)に飾られるエジプト風ランタン。日本の盆提灯を連想。

レバノン
こんなアラビア語のメニューは見たことがない。全く分からないが、模様のようで実に新鮮。

アフリカ Africa

モザンビーク
南部アフリカの国。よく出てきたのがエスプレッソ。旧宗主国のポルトガルの影響だろう。

ブルンジ
東部の小国。初めて知ったコーヒー産地。棚に並ぶ国産豆の袋は少しだが、宝物のよう。

内藤 毅(ないとう・つよし)
出版社勤務を経て、フリーランスへ転向。海外での取材・撮影歴が長く、訪れた国は120カ国以上。コーヒー愛好家でもあり、各国でカフェのある風景、人々を撮影している。『シリーズ日本の伝統工芸-染め物“京友禅”』(リブリオ出版、産経児童出版文化賞受賞)も手掛けた。

文・写真 内藤 毅 / イラスト 藤島つとむ
更新日:2013/10/23



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